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今年3~4月の引っ越しはここまで絶望的!大手5社から見積もり拒否?20キロ先でも70万円?

文=山田稔/ジャーナリスト
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 2月以降、さまざまなメディアに「今春は引っ越し難民発生か」といった記事があふれ返っている。

 首都圏だけではなく、北海道や新潟、九州などの地方紙にも同じようなニュースが掲載された。ドライバー不足で引っ越し客のニーズに応えられないというのだが、いったい、どうなっているのか。

 全日本トラック協会のホームページには「分散引越にご協力をお願いします」と呼びかけるチラシが掲載され、そこには「引越ご依頼が3月中旬から下旬、4月上旬に集中」「ご希望に添えない場合もあります」として「混雑時期をはずしたご引越」の検討を要望している。チラシの引越混雑予想カレンダーを見ると、特に混雑が予想される期間は3月24日から4月8日までの16日間となっている。

 会社員の転勤、学生の入学や卒業、就職が重なる時期だけに、全国どこでも混雑するのは当然だ。総務省の人口移動報告によると、2017年3月の移動者数(日本人)は、市区町村間約90万人、都道府県間移動者数約48万人、都道府県内移動者数約42万人で、3月だけで年間移動者数(489万人)の18%強となっている。

 一方でトラックの運転手は全国で83万人(2016年)。平均年齢は47.5歳と高く、慢性的な人手不足状態が続いている。全日本トラック協会の「平成27年度経営分析報告書」によると、車両台数当たりの運転者人材比率は83%。つまり10台のトラックに対しドライバーは8.3人しか確保できていない状況なのだ。このため実働率も低下している。

 さらに引っ越し業界から、待遇面が改善した宅配便業界へのドライバー転出問題もある。こうした状況で引っ越し依頼が集中すれば、希望日に引っ越しができない難民がどうしても出てきてしまう。

3月下旬の引っ越し料金は「相場はないも同然!」

 すでにツイッターなどのソーシャルネットワーキングサービス(SNS)には「やったー。引っ越し決まった。でも見積もり取ったら20キロ先で70万円!」「やや混雑の日取りだと思うけれど、大手5社からは見積もりすらしてもらえず断られた」など、悲痛な声が上がっている。もっとも、引っ越しの集中とドライバー不足という状況は今に始まった話ではない。昨年のこの時期にも“難民化”の予兆はあった。

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