ビジネスジャーナル > 社会ニュース > 安倍首相、コロナの渦中で美食三昧
NEW

安倍首相、コロナ拡大の渦中、連夜“お友達と美食三昧”…国民には外出自粛呼びかけ

文=深笛義也/ライター
【この記事のキーワード】, ,
安倍首相、コロナ拡大の渦中、連夜“お友達と美食三昧”…国民には外出自粛呼びかけの画像1
麻生太郎財務相(左)と 安倍晋三首相(右)(写真:つのだよしお/アフロ)

 新型コロナウイルスの感染拡大が続いている中、安倍晋三首相は2月29日、会見を行った。全国的なスポーツ、文化イベントの中止、全国すべての公立小中高校、特別支援学校について、3月2日からの休業を要請するものである。

 新型肺炎を「指定感染症」とする政令を施行されたのは、2月1日。その深刻な状況下で、安倍首相は頻繁に会食を行っていたことが批判された。どれだけの会食を行っているのか、首相動静から列挙してみよう。

・2月3日/東京・築地のふぐ料理店「つきじやまもと」で森喜朗元総理大臣、自民党の青木幹雄元参議院議員会長と会食

・2月4日/公邸で静岡銀行の中西勝則会長らと会食

・2月7日/東京・虎ノ門のホテル「The Okura Tokyo」の飲食店「鉄板焼 さざんか」で稲田衆議院議員、JXTGホールディングスの渡文明名誉顧問、川田順一副社長と会食

・2月12日/公邸で弁護士の小長啓一氏、政治評論家の杉浦正章氏と会食

・2月13日/東京・千代田区の「赤坂四川飯店」で自民党の細田派と麻生派の当選3回の衆議院議員らとの懇親会に出席、自民党の細田博之元幹事長と麻生副総理兼財務大臣が同席

・2月14日/東京・内幸町の「帝国ホテル」で日本経済新聞の喜多恒雄会長、岡田直敏社長らと会食

・2月17日/公邸でタマホームの玉木康裕会長、三菱ガス化学の倉井敏磨会長、コニカミノルタの山名昌衛社長、電気興業の松澤幹夫社長らと会食

・2月18日/東京・六本木のホテル「グランドハイアット東京」の中国料理店「CHINAROOM」で赤羽国土交通大臣、公明党の太田昭宏前代表、斉藤鉄夫幹事長、石井啓一幹事長代行、高木陽介国会対策委員長らと会食

・2月20日/東京・六本木の京料理、鉄板焼き店「花郷 六本木店」で、評論家の金美齢氏、自民党の城内実、池田佳隆、石川昭政、長尾敬、簗和生、山田賢司各衆院議員、小野田紀美参院議員らと会食

・2月21日/東京・芝公園の「ザ・プリンスパークタワー東京」の「中国料理 陽明殿」で自民党の山口泰明組織運動本部長、稲田朋美幹事長代行、三ツ林裕巳衆議院議員、神山佐市衆議院議員、西村官房副長官と会食

・2月25日/公邸でフューチャーの金丸恭文会長兼社長、ランサーズの秋好陽介社長、オプティムの菅谷俊二社長らと会食

・2月26日/公邸でサントリーホールディングスの佐治信忠会長、東映グループの岡田裕介会長、日本カルミックの高居隆章社長らと会食

・2月28日/公邸で作家の百田尚樹氏、ジャーナリストの有本香氏と会食

「何かいけないことなのか」と弁明

 この1カ月で会食は13回に及ぶ。政府専門家会議のメンバーは、感染拡大を招くリスクの高い行動として、「互いに手を伸ばして届く距離の対面で、一定時間以上の接触があり、多くの人とコンタクトが起きること」を挙げており、多くの企業で飲み会を自粛している。

 28日、衆院総務委員会で安倍首相は、「何かいけないことなのか」「大人数の会食ではない。首相としていろいろな話をうかがう大切な機会だ」と弁明した。

 2月28日に百田尚樹氏に会ったことも話題になった。百田氏は安倍首相とは共著もあり友人と認める仲だが2月21日、「安倍総理はこれまでいいこともたくさんやってきた。しかし、新型肺炎の対応で、それらの功績はすべて吹き飛んだ。もし、私が想像する最悪の事態になれば、後年、『鳩山由紀夫・菅直人以上に無能な首相』の烙印を押されるかもしれない…厳しい言い方をするが、政治は結果」とツイートしていた。会食翌日の29日、百田氏は「会話の内容はプライベートなことなので公にできませんが、私と有本さんは、言うべきことは言い、伝えたいことは伝えました」とツイートしている。

 消費者問題研究所代表の垣田達哉氏は語る。

「安倍首相は、夜の会食を『意見交換であり宴会ではない。何がいけないことなのか』と平然と開き直り、毎日のように数多くの人と会食をしていました。しかし、宴会ではなくても会食している相手とは濃厚接触をしていることになり、もしも会食相手が感染者の場合、首相が感染する可能性があります。首相が感染した場合、安倍首相が責任を取って首相を辞任したとしても『一国の首相が毎夜会食をして感染した』となれば、これは安倍氏個人の問題ではなく日本の恥となります。

『ここ1~2週間が瀬戸際』というのに、自身は平気で各地から招待客を呼び、意見交換と称し酒食三昧。意見交換がしたいなら、それこそテレワークですればよい。国民に危機感をあおりながら、自分は能天気に多くの人と酒食三昧をしていたのです。腹心ともいえる首相補佐官が国民に自粛を強要しているときに、政治献金集めパーティーを開催しても、解任するわけでもなく、そのままそばに置く。自分と身内には、徹底的に甘く、国民には我慢を強いる。誰か止める人はいないのでしょうか。

 首相もさることながら、官邸の中から感染者を出したらどうなるのか、わかっているのだろうか。安倍首相をこんな裸の王様に誰がしたのでしょうか。やっぱり選挙で選んだ国民が悪いのでしょうか」

 問題になって以降も、回数は減ったが安倍首相は会食をやめていない。

深笛義也/ライター

深笛義也/ライター

1959年東京生まれ。横浜市内で育つ。10代後半から20代後半まで、現地に居住するなどして、成田空港反対闘争を支援。30代からライターになる。ノンフィクションも多数執筆している。

安倍首相、コロナ拡大の渦中、連夜“お友達と美食三昧”…国民には外出自粛呼びかけのページです。ビジネスジャーナルは、社会、, , の最新ニュースをビジネスパーソン向けにいち早くお届けします。ビジネスの本音に迫るならビジネスジャーナルへ!