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吉野家・すき家・松屋、今夏の残念メニュー6品…肉&うなぎの量に不満噴出で“名前負け”

文・取材=「買うべき・買ってはいけない調査班」from A4studio
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吉野家の店舗

 注文してから料理提供までが早く、手軽においしいメニューを食べられることで人気の牛丼チェーン。大手3社の「吉野家」「すき家」「松屋」は新型コロナウイルスの流行拡大以降、イートイン需要が減少して苦戦を強いられている。

 各社の連結決算を見ても、その深刻さがうかがえる。決算期が2021年2月期(2020年3月~21年2月)の吉野家ホールディングスと松屋フーズホールディングスは、それぞれ75億300万円、23億7600万円の赤字。すき家を展開するゼンショーホールディングス(21年3月期:20年4月~21年3月)は22億5900万円の黒字を記録するも、前年同期比マイナス80%以上だ。

 コロナ禍という向かい風に負けじと各社は新商品の開発に勤しみ、自信のメニューを取り揃えているのだが、なかにはおすすめできないような商品も……。今回「Business Journal 買うべき・買ってはいけない調査班」は、大手3チェーンの商品を独自にリサーチし、「この夏、買ってはいけない3大牛丼チェーンの商品」6品を選出した(価格は税込み)。

吉野家/肉だく牛黒カレー(並盛)/657円

「黒カレー」とは、吉野家が17年4月から19年4月まで販売していたスパイシーなカレーシリーズだ。15種類のスパイスが使われ、玉ねぎ、トマト、りんごなどの野菜と果物をベースに配合した香りの豊かさが特徴。それがこのたび、2年ぶりに復刻を遂げた。

 その黒カレーにたっぷりの牛肉を加えた商品が「肉だく牛黒カレー」なわけだが、不評の原因は主にその牛肉の量にあった。SNSなどでは「牛だくと称しているが普通の牛黒カレー」「思ったより肉だくじゃない」と、肉の量が少なく名前負けしているとった意見が散見されるのだ。他には「牛カルビならまだしも、牛丼に使用される牛肉だと黒カレーに味が負ける」とカレーと肉の相性について言及する声も。

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 実際に食べてみたところ、味自体はスパイシーな風味でおいしい。ルーの量もたっぷりある。しかし、指摘の通り、確かに肉“だく”というほどではない。その量は小皿分くらい。カレーの味そのものはおいしいだけに、名前負けしてしまって、一部の消費者の印象を悪くしているとしたら残念である。

吉野家/ライザップ辛牛サラダ/660円

 吉野家から今年5月13日に新発売された「ライザップ辛牛サラダ」。こちらはもともと販売されていた「ライザップ牛サラダ」に夏らしい“旨辛”要素を加えた商品だ。従来の具材に加え、キムチ、のり、食べるラー油を混ぜたライザップ公認の脂肪燃焼系、高たんぱく低糖質メニューとなっている。

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 しかし、SNSでは「中身がスカスカで、開けたら容器の底が見える」と酷評の声も。「ライザップ辛牛サラダ」の価格は660円。サラダにしてはかなり高価だ。本当に中身がスカスカだとしたら、多くの方にとって期待ハズレとなるのもうなずける。

 確かめるべく実食してみると、スカスカとまではいかないが、確かに量は多くない。コンセプト的には少なくても仕方ないのだが、いくら栄養バランスが優れたメニューとはいえ、この量のサラダに660円は高価すぎるというのが第一印象である。

 とはいえ、味はとてもおいしい。食べるラー油がサラダの周りをぐるっと一周かけられていて、鶏肉、牛肉とのマッチングがいい。また、キムチと味付け海苔は韓国料理風の味を演出している。総論としては、栄養バランスに特段のこだわりのない方にはあまりおすすめできないが、ウエイトを絞っている方などにとってはうってつけ。美味で夏らしいメニューだろう。

すき家/SUKIMIX エビチリ牛丼弁当(並盛)/580円

 続いては、すき家が今年4月21日から展開している「SUKIMIX」シリーズから。本シリーズは、牛丼と、さまざまな種類があるおかずのなかから1種類を組み合わせて、同じ容器に入れられた牛丼とおかずをスプーンで混ぜて食べる丼シリーズだ。

「SUKIMIX」シリーズは好評の声が多いのだが、牛丼×エビチリの組み合わせである「エビチリ牛丼弁当」には厳しい意見も寄せられている。SNSなどでは「牛肉とエビチリを混ぜると、エビチリが強すぎて牛丼感がなくなる」「別々に食べた方がいい」といった不評が……。

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 その相性がどんなものか口に入れてみると、確かにそこまでのマッチング感はない。甘みがあってピリ辛のおいしいエビチリなのだが、牛丼と抱き合わせる意味はあまり感じられなかった。やや強引な抱き合わせかもしれない。

すき家/うな丼(並盛)/790円

 牛丼チェーンで「うな重」もとい「うな丼」の提供が一般的になって久しい。すき家の「うな丼」も、消費者に定着している人気メニューのひとつだ。三度付け焼きしているというそのうなぎは、やわらかくふっくらとしていて、味も品質もこだわりぬいた商品とのこと。

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 しかし、SNS上では「ご飯の量に対してうなぎの量の割合が少ない」「うなぎを大きくできないなら、小さなどんぶりを使ったほうがいい」と、うなぎが少ないといった不満の声が。さらに、味についても「油の塊みたい」「ふわふわさが足りない」という意見もある。

 実際に注文してみたのだが、明らかに身が少ないというほどではない。だが、食べ進めてみると、確かにぺース配分を意識しないとご飯が余ってしまいそうだ。とはいえ、一応は高級食材であるうなぎ。そうした点は仕方ないのでは……という思いもある。おかずをたっぷり食べながらご飯をほおばりたい方には、おすすめしない商品だ。

松屋/ごろごろチキンのトマトカレー(並盛)/690円

 続いて、今年5月18日に新発売された松屋の「ごろごろチキンのトマトカレー」。もともと18年に新商品として発売したものの、やがて終売。そして、20年に開かれた「第2回松屋復刻メニュー総選挙」では1位に僅差で敗れたものの、2位にランクインした。

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 多くの消費者が再販売を望むなか、念願叶って復刻を遂げたのだが、悲しいことに批判的な意見もある。SNSなどでは「大きな鶏肉が、あまりカレーに馴染まない」「一緒に煮込んだというよりは、別々に用意して直前で合わせた感じ」といった声がある。

 実食してみると、選挙で2位になっただけあって、とても美味だ。トマトを凝縮させたようなルーに、スパイシーな風味が香ばしい。しかし、鶏肉の大きさは確かに悪目立ちする。その大きさが魅力という方もいるかもしれないが、カレー全体のなかで、その存在はやや浮いてしまっていると感じた。味付けや全体のバランスを考えたら、もっと細かくカットしてもよかったかもしれない。

松屋/厚切り豚生姜焼定食/730円

 最後に紹介するのは、松屋の「厚切り豚生姜焼定食」。特製生姜タレがかかっていてマヨネーズ付きの定番商品だ。肉厚でおいしそうなのだが、SNS上では「おいしいけど、味が濃いめ」と味付けの濃さに言及する声も……。

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 注文して食べてみると、評判の通り味は濃いめ。その上でマヨを追加でつけるとしたら、とんでもない濃さになりかねない。反対に、たくさんの白飯を食べることができるという意味ではおすすめだ。そして、肉そのものは厚すぎて噛みきりにくい部分がところどころあり、噛み応えはあるものの残念と言える要素だった。

――本記事で取り上げたメニューはどれも基本的においしいのだが、足りない部分が悪目立ちしたケースが多かったように感じる。しかし、それは、多くの消費者が牛丼チェーンに高い期待値を抱いていることの表れかもしれない。感じ方は人それぞれだが、こんな意見もあるということを、あくまで参考までに知っていただけると幸いだ。

※情報は2021年6月10日現在のものです。

(文・取材=「買うべき・買ってはいけない調査班」from A4studio)

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エーヨンスタジオ/WEB媒体(ニュースサイト)、雑誌媒体(週刊誌)を中心に、時事系、サブカル系、ビジネス系などのトピックの企画・編集・執筆を行う編集プロダクション。
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Twitter:@a4studio_tokyo

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