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高額報酬の企業役員リスト…ソニー吉田会長12億円、不正続出の三菱電機は7人が1億超え

文=編集部
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「三菱電機 HP」より

 上場企業の役員報酬はコロナ禍でどんな影響を受けたのか。1億円以上の報酬を得た役員の数は、株高の追い風もあって増えている。その半面、従業員の給与は落ち込んでいる。

 海外と比べると役員も従業員も日本企業は欧米の主要国より水準が低い。伸び悩みが目立つ。2021年3月期に1億円以上報酬を得た日本の上場企業の役員は544人で前年より11人増え、過去2番目の多さだった。6月末までに公表された有価証券報告書を基に東京商工リサーチが集計した。

 全体のトップはソフトバンクグループ(SBG)の取締役だったサイモン・シガース氏の18億8200万円。SBGが売却中の英半導体設計子会社アームのCEO(最高経営責任者)である。売却予定のアームのシガースCEOがランキングに含まれるのは、前期末時点でSBGの子会社だったためだ。同氏の報酬は全部がアームからで、同氏は6月にSBGの取締役を退いた。

 武田薬品工業のクリストフ・ウェバー社長が18億7000万円で全体の2位だった。日本企業でも欧米型の成果報酬で外国人経営者を囲い込む動きが広まり、株式報酬の導入が進む。欧米の報酬相場が日本より高いことから、21年3月期の報酬上位10人のうち外国人役員が7人を占める結果となった。

 日本人のトップはソニーグループの吉田憲一郎会長兼社長で、前年比2割増の12億5300万円で全体の5位だった。ゲームが好調で純利益が1兆円を突破したのをテコに、株価が上昇し、ストックオプションなどの付与額が増えた。半導体製造装置で世界第3位の東京エレクトロンの河合利樹社長は36%増の9億円。先端商品の売り上げが増え、採算の向上が続き、絶好調だ。業績連動報酬が増えた。

 6月に企業統治指針が改訂され、ガバナンス(企業統治)に注目が集まるなか、役員報酬への関心は高い。2年続けて1億円以上の報酬を得た役員は403人となった。このうち219人(54.3%)は報酬額が増加。同額は20人(4.9%)、減額は164人(40.6%)だった。役員報酬と従業員の平均給与の差は14.6倍。この格差が一番大きかったのはSBGの83倍だった。

 20年度の実質成長率はたび重なる緊急事態宣言の発令によって、個人消費や設備投資が冷え込み、戦後最悪のマイナス4.6%と大きく落ち込んだ。職を失った人も多い。なのに上場企業の一握りの役員だけが高額報酬をもらい続けている構図を冷やかに見ている会社員はかなりいる。

 鉄道車両機器の検査不正が明らかになった三菱電機は、7人が1億円を超えた。19年3月期の21人は下回るが、20年3月期(同1人)に比べると際立って多い。引責辞任を表明し、7月末に辞任した杉山武史・前社長は2億円。

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