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北京五輪、不可解判定続出の背景に政治的思惑?中国、勝つためにはなんでもありか

文=編集部
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中国選手がハンガリー選手を引き倒す瞬間

 2月4日に開幕した北京五輪。大会4日目となる7日は世界中で物議を醸す出来事が起きた。

 小林陵侑・高梨沙羅の男女ダブルエースを擁し、メダル獲得が確実視されていたスキージャンプ・混合団体で、高梨がまさかの“スーツ規定違反”による失格処分を受け、4位に終わった。日本のマスコミやスキー関係者らは、現地が-15度前後の極寒だったことや厳しい乾燥による脱水などで筋肉が萎縮し、申告より高梨の体が小さくなり、スーツが規定をオーバーする大きさになった、といった分析をしている。

 だが、今回のジャンプ混合団体においては、女子選手ばかり4カ国・5人が相次いで失格に陥る異例の事態となっている。失格処分を受けたドイツやノルウェーは、スポーツ裁判所(CAS)への提訴や国際スキー連盟(FIS)への抗議などを検討していると報じられており、日本とは温度差がある。ちなみに、男子選手には抜き打ち検査は行われていないという。

 運営側に対して疑問の声が出ているのは、スキージャンプに限らない。スケートでも疑惑の判定が続出しているのだ。

 メダルが期待されたスピードスケート1500mの高木菜那が、同走の中国選手に進路を妨害される格好で最終ラップのタイムを大幅に落としたが、当該中国選手にお咎めはなく、高木は悔しさをあらわにした。

 さらに、ショートトラックでは物議を醸す裁定が相次いだ。

 男子1000m準決勝1組で1位だった韓国・黄大憲が失格処分を受け、3位の中国・李文竜が繰り上がって決勝進出。2組でも2位に入った韓国・李俊瑞が失格となり、またもや3位の中国・武大靖が決勝に進出した。さらに決勝では、シャオリンサンドル・リュウがゴールラインに入る直前に中国・任子威がリュウの肩付近をつかんで引き倒した。それでもリュウが1位でゴールに入ったかに見えたが、ビデオ判定の結果、リュウにペナルティが与えられ、任子威が金メダルを獲得。不可解な裁定に、ハンガリーは異議を唱えている。

 それだけではない。今大会からの新種目であるショートトラック混合リレー、上位2チームが決勝に進出する準決勝で、1位・ハンガリー、2位・アメリカ、3位・中国、4位・ロシアとなり、中国は敗退したかに見えた。だが、中国を妨害する行為があったとしてアメリカを失格処分、中国が繰り上げで決勝に進出。結果的に中国が金メダルを獲得したが、アメリカは裁定を不服として抗議している。

 謎すぎる裁定が相次ぎ、疑義を呈する声が続出しているが、背景には“政治的思惑”が見え隠れする。スポーツジャーナリストの中村俊明氏は、こう説明する。

「不可解裁定の“被害者”が、西側諸国の選手ばかりという点が物議を醸す大きな要因です。そして、その恩恵を受けているのが、中国やロシアとなっていることから、『露骨すぎる』と、批判の声が世界中から噴出する結果を招いているのです。スキー・ジャンプ混合団体では、メダル候補の日本、ノルウェー、ドイツ、オーストリアに失格者が出た結果、メダル圏外とみられていたロシアが銀メダルを獲得しました。

 スピードスケートでも、韓国やアメリカの失格は微妙な裁定ではありますが、中国選手が明らかな反則を行っても一切ペナルティが課されていないため、不公正といわれても仕方ないでしょう」

 また、ショートトラック女子500mで、中国の選手が前を走るカナダの選手にコース上にあるブロックを投げつけて転倒させるシーンがあった。ネット上では、「まるでマリオカートの甲羅投げ」などと瞬く間に動画が拡散された。まさに“勝つためにはなんでもあり”状態だ。

(文=編集部)

BusinessJournal編集部

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