2月20日に放送された『ザ・ノンフィクション』(フジテレビ系)がSNSで物議を醸すなど、話題になっている。この日の同番組は「山奥ニートの結婚 ~一緒に赤ちゃん育てませんか~」という特集で、概要は以下のようなものだ。
「和歌山県の山奥で『働きたくない若者たち』が共同生活を送っている。自らを『山奥ニート』と呼ぶ20~30代の約10人が一つ屋根の下で暮らすシェアハウス。彼らは皆、社会や家族とのつながりから離れ、互いに干渉することもない『理想郷』を追い求め、この地にたどり着いたのだ。
3年前、愛知県からやってきた30代のももこさんは、2021年5月、突然の結婚発表でみんなを驚かせた。お相手は、同じシェアハウスの年下男性。しかも、ももこさんは妊娠しているという…『私はここで子育てがしたい』と話すももこさん。自由気ままな暮らしを続け、社会の現実とは距離を置くことを望んで生きる山奥ニートたちが新しい命という『現実』に向き合うことになったのだ」(番組ホームページから抜粋)
放送では、妊娠したももこさんは出産前から「10人いれば誰かしらヒマな人がいるから」と育児に対して他人事のような発言をしており、産後も隣の山の限界集落に暮らす女性・中岡さん(86歳)と夫に頼りっぱなし。さらに、生まれた女の子の名前を「中岡さんの名前を少しいただいて」と近いものにしたことで、中岡さんに大きな責任感を背負わせてしまう。そんな状況に、かねてからシェアハウスで暮らす若者たちを心配していた中岡さんは「胸が痛い」と涙を流して不安視し、ももこさんの育児に対する姿勢についても、厳しい言葉を投げかけていた。
放送を受けて、SNSでは視聴者から以下のような声が上がっている。
「あまりにも酷くて途中で見るのをやめました」
「これは衝撃…周りに頼りすぎだって…」
「どこまでも、他人頼み…」
「中岡さんに頼る気満々やん。中岡さんの名前から自分の子供の名前つけるな。中岡さん困っとるやん」
「中岡さんがめちゃくちゃ可哀想」
ももこさんの言動に対して、多くの視聴者が拒絶反応を示していることがわかる。
「今回の放送については、前週の時点で『次回の内容が不安すぎる』『神回の予感』と話題になっていました。実際は、山奥のシェアハウスで暮らすニートというライフスタイルについては否定的な反応は少なく、ももこさんの育児に対する姿勢が炎上している形です。特に批判の的になっているのが、中岡さんの許可なく近い名前を赤ちゃんにつけて、それを聞いた中岡さん自身も『困るで。私の名前にしたら』と絶句していたシーン。夫婦ともにお世話になっているからというのが理由でしたが、その後の中岡さんの反応を見て、いたたまれなくなった視聴者が多いようです」(芸能ライター)
大きな反響を呼んだ『ザ・ノンフィクション』だが、1月にも同様にネット上で話題となった回があったという。
「そのテーマや出演する人物がたびたび話題となる『ザ・ノンフィクション』ですが、今年に入ってからすでに名作が誕生しています。1月に2週にわたって放送された『結婚したい彼女の場合 ~コロナ禍の婚活漂流記~』が多くの視聴者の心をつかみました。結婚相談所を舞台にコロナ禍の婚活を追ったものですが、“主人公”となった30歳の飲食店従業員のミナミさん(仮名)の振る舞いがネット上で炎上したのです。
いわゆる“お嬢様”的な環境で育ち、専業主婦を希望するミナミさんは、これまで恋愛経験がほぼゼロ。そのため、婚活アドバイザーの指導を受けながら40代の資産家の男性とデートを重ねるのですが、一方で30代の介護士の男性にときめきを覚えてしまいます。しかし、経済的に専業主婦という希望を叶えられるのは明らかに前者。後者の場合は、結婚後もミナミさんが働きに出なくてはなりません。
初めての恋に浮つくミナミさんに、婚活アドバイザーの女性が『ここは恋愛するところじゃなくて結婚するところだから』と一喝する姿は大きな反響を呼びました。しかし、その後も、思い込みが激しく不満をためがちなミナミさんは、資産家の男性に失礼な態度を取ったり、婚活アドバイザーに暴言を吐いたりするなど、手がつけられない状態に。
これらの一連のインパクトがあまりに強かったためか、2月13日放送の『もう限界かもしれません ~コロナと父娘のラーメン屋~』もそこそこ話題にはなったのですが、視聴者の間では『いまいち物足りないな』『やっぱり今もミナミさんが気になる』という声が上がるなど、“ミナミロス”が広がっているのです」(同)
ミナミさんを追った「結婚したい彼女の場合 ~コロナ禍の婚活漂流記~」は続編を期待する視聴者も多いようだが、果たして実現するのだろうか。