ビジネスジャーナル > 企業ニュース > 焼肉ライク、“ほぼ脂身”の噂を検証
NEW

焼肉ライク、カルビが“ほぼ脂身”の噂を検証…3店舗巡ったら店ごとに全然違った

取材・文=A4studio
【この記事のキーワード】, ,
焼肉ライク、カルビがほぼ脂身の噂を検証
焼肉ライクの店舗

 手軽に一人焼肉が楽しめる“焼肉ファストフードチェーン”として、2018年に誕生した「焼肉ライク」。同チェーン店が一人焼肉ブームの火付け役となったのは、よく知られているところだ。

 同店は多くのファンを獲得している一方で今年10月、SNS上であるユーザーがつぶやいた店への批判に対し、同社代表取締役である有村壮央氏が「『焼肉ライク行くよりスーパーで買った肉を家のフライパンで焼いた方が安いんだよな…』というつぶやきがイラッとしました笑」と、反論ツイートしてプチ炎上したことも記憶に新しい。

 コストパフォーマンスへの批判から騒動に発展してしまった同チェーンだが、ネット上ではかねてより、“カルビがほぼ脂身”といった趣旨の指摘も多く寄せられており、その肉質に批判の声が挙がることも少なくない。

 そこで今回は、「焼肉ライク」のカルビは本当に“ほぼ脂身”なのかという疑惑を確かめるため、実際にランダムに選んだ「焼肉ライク」3店舗に足を運び、各店の肉を実食レポートする。

 Twitterで“ほぼ脂身”として語られている印象の強かった、1050円(税込)の「ミックスカルビセット(バラカルビ&豚カルビ)」を各店舗共通で注文。その牛肉と豚肉のカルビセットで忖度なしの検証を行ってきた。

1店舗目「焼肉ライク 新宿西口店」:程よい赤みと脂のバランスが楽しめる

焼肉ライク、カルビがほぼ脂身の噂を検証…3店舗巡ったら店ごとに全然違ったの画像2

 最初に訪れたのは「焼肉ライク 新宿西口店」。はたして1店舗目から“ほぼ脂身”の肉に出合ってしまうのだろうか。

焼肉ライク、カルビがほぼ脂身の噂を検証…3店舗巡ったら店ごとに全然違ったの画像3

 タッチパネルで注文後、すぐに運ばれてきた「ミックスカルビセット(バラカルビ&豚カルビ)」。パッと見たところ、赤身に脂身がバランスよく乗っており、正直Twitterで炎上するような“ほぼ脂身”には見えない。肉の解凍具合がいまいちで少々固まってはいたが、焼いてしまえばいいので、大した問題ではないだろう。あえて難点を挙げるなら、タレが満遍なく浸かっていないのが少し気になった程度だ。

焼肉ライク、カルビがほぼ脂身の噂を検証…3店舗巡ったら店ごとに全然違ったの画像4

 専用のロースターで焼き始めると、すぐにパッと火柱が立った。特に牛肉であるバラカルビは注意しないとすぐ焦げてしまいそうなほど一気に火が上がったので、ロースターには食べる分だけ乗せるのがよさそうだ。豚カルビのほうは厚みがあったのでバラカルビほどすぐに火が回る印象はなかった。

 まずはバラカルビからいただいていこう。箸で持ち上げると少しほつれてしまうほど食感は柔らかく、肉のうまみもギュッと詰まっており、実に美味しい。焼肉の王道と称されることも多い牛カルビ。タレとの相性も良く、食べるごとにセットの白米が進む。豚カルビのほうは焼くことで肉の密度がギュッと詰まり、バラカルビより食べ応えがあった。

2店舗目「焼肉ライク 神保町店」:脂身が多く、肉質はスジっぽく質が悪い

焼肉ライク、カルビがほぼ脂身の噂を検証…3店舗巡ったら店ごとに全然違ったの画像5

 次に訪れたのは、「焼肉ライク 神保町店」だ。先の店舗同様、バランスの良い肉が出てくることを願いつつ入店したが、少々楽観視しすぎていたかもしれない結果となった。

焼肉ライク、カルビがほぼ脂身の噂を検証…3店舗巡ったら店ごとに全然違ったの画像6

 注文から商品が運ばれてくる時間は、新宿西口店とほぼ差がなかった。だが、運ばれてきた「ミックスカルビセット(バラカルビ&豚カルビ)」は、新宿西口店と比べると脂身の比率の違いが一目瞭然。脂身の部分が非常に多く、同じ商品でこれほど差があるのかと驚かされた。

 また、肉の四隅に薄っすらと氷が張っているなど、新宿西口店よりも肉の解凍が甘い印象を受けた。解凍時間が間に合わずに出されてしまったのだろうか。

焼肉ライク、カルビがほぼ脂身の噂を検証…3店舗巡ったら店ごとに全然違ったの画像7

 実際に焼いてみても、かなりバチバチと火柱が立ち、その脂の多さを実感させられる。食べてみると脂のインパクトがかなり強めで、ガッツリ系が好きな人であれば美味しくいただけるだろうが、脂が苦手であれば少し長めに焼いて、余分な脂を落としてから食べたほうがいいレベル。

 そして赤身に関してもマイナスな印象。そもそも赤身自体の割合が少ないのは当然気になるとして、数少ない赤身部分もどこかスジっぽく、噛み心地が良くなかったのだ。さらに豚カルビはバラカルビ以上に筋っぽく、焼くと固くなってしまったのが残念だった。

3店舗目「焼肉ライク 八王子店」:脂身が少なくも多くもない

焼肉ライク、カルビがほぼ脂身の噂を検証…3店舗巡ったら店ごとに全然違ったの画像8

 最後に訪れたのは「焼肉ライク 八王子店」だ。先ほどは少々楽観視しすぎたので、少しばかり気を引き締め、期待と不安を胸に抱きつつ入店。こちらの店舗はどちらに転ぶのだろうか。

焼肉ライク、カルビがほぼ脂身の噂を検証…3店舗巡ったら店ごとに全然違ったの画像9

 タッチパネルで先の2店舗同様に「ミックスカルビセット(バラカルビ&豚カルビ)」を注文。料理が出てくるまでの時間は、こちらの店舗でもほぼ変わらなかった。

 肝心の運ばれてきた肉だが、見たところ新宿西口店と神保町店の間を取ったような脂身と赤身のバランス。とはいえ、これでも脂身が多すぎると感じる人もいるかもしれない。解凍具合は良い塩梅で、焼く前の印象としては悪くない。また、タレが満遍なく絡まっていたのも個人的には好印象だった。

焼肉ライク、カルビがほぼ脂身の噂を検証…3店舗巡ったら店ごとに全然違ったの画像10

 焼いてみると、ロースターの火力設定もあるのかもしれないが、脂の量は新宿西口店よりもあるにもかかわらず、意外にも3店舗のうちもっとも油はねが少なかった。そのため、服に匂いがつきづらく、ランチに焼肉を食べるならこれくらいの火加減が望ましいだろう。

 また、肉が焦げることもなかったので、体感として落ち着いて食べられたのも良かった。問題の味わいに関しても、見た目同様に赤身と脂身のバランスが良く、柔らかさと歯ごたえの塩梅もバッチリで美味しく食べ進められた。

総評:肉質の良し悪しは運次第?

 3店舗を実際に比べてみてわかったのは、“ほぼ脂身の肉”と思える肉が出てくることは確かにあり、良質な肉が当たるか悪質な肉が当たるかは運次第だと感じた。今回は新宿西口店の肉質は良く、神保町店の肉質は悪かったが、おそらくそれは店舗の良し悪しではなく、訪れるタイミングによって逆転することもあるのだろう。

 ということで、初めて利用した際に“ほぼ脂身の肉”だったとしても、それだけで“焼肉ライクの肉はいつでもどこでもほぼ脂身”と決めつけるのは早計。だが、そう叩かれても仕方のないクオリティの低い肉が出されるケースがあることも事実。

 とはいえ、非常にリーズナブルに焼肉体験を提供してくれる企業努力は本物だとも感じるので、良質な肉に当たった日はラッキー、“ほぼ脂身の肉”に当たってしまった日はまた次に期待。そんなふうにギャンブル要素もあると割り切ってみれば、「焼肉ライク」をより楽しめるのではないだろうか。

(取材・文=A4studio)

A4studio

A4studio

エーヨンスタジオ/WEB媒体(ニュースサイト)、雑誌媒体(週刊誌)を中心に、時事系、サブカル系、ビジネス系などのトピックの企画・編集・執筆を行う編集プロダクション。
株式会社A4studio

Twitter:@a4studio_tokyo

焼肉ライク、カルビが“ほぼ脂身”の噂を検証…3店舗巡ったら店ごとに全然違ったのページです。ビジネスジャーナルは、企業、, , の最新ニュースをビジネスパーソン向けにいち早くお届けします。ビジネスの本音に迫るならビジネスジャーナルへ!