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齋藤飛鳥の卒業後、注目すべきメンバーは…“シン・乃木坂46”を背負う16人

文=上杉純也/フリーライター
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32ndシングル「人は夢を二度見る」
32ndシングル「人は夢を二度見る」(公式サイトより)

 今月17、18日に東京ドームで行われる卒業コンサートをもって、乃木坂46から完全に離れることになる齋藤飛鳥。これによって1期生と2期生がすべて卒業し、本格的に3期生中心の新体制となる。いわば“シン・乃木坂46”の出発といってもいいワケだ。そこで今回は、シン・乃木坂46において今後期待したいメンバーや要注目のメンバーについて考察してみた。

 新たにグループを牽引することになった3期生のなかで、さらにメインとなるのがキャプテンの梅澤美波と、センター経験者の山下美月、そして与田祐希。さらに最新シングル『人は夢を二度見る』(2023年3月リリース)で、山下とともにダブルセンターに抜擢された久保史緒里だ。

 特に山下はグループ初の、現役メンバーのままNHK連続テレビ小説“朝ドラ”に出演するという快挙を達成。前作『舞い上がれ!』でヒロインの親友役を好演したことは記憶に新しい。今のグループにあって、女優業に力を入れている先駆者的存在となっている。

 そしてこの山下の“朝ドラ女優”に対し、“大河女優”となったのが久保である。現在放送中の『どうする家康』(NHK総合)の第17話から、織田信長(岡田准一)の長女・五徳役で出演中。こちらもグループ初の、現役メンバーとして大河ドラマレギュラー出演という快挙となった。

 着物に身を包んだ凛々しい姿を観たファンからはSNS上で「大河の顔になってる」「大河ビジュアル似合いすぎ」など早くも大反響を呼ぶことになった。“大河効果”でさらなる知名度アップは確実で、今後は単独でセンターを任される可能性は非常に高いとみている。

 この4人に続くメンバーとして期待したいのが、3期生では最年少となる岩本蓮加だ。21stシングル『ジコチューで行こう!』(2018年8月リリース)で初選抜入りを果たして以降、今作までで計10作、直近では8作連続で選抜入りと、すっかり選抜メンバーの常連となっている。ただ、この8作中7作でのポジションは最後列の3列目。選抜の常連はもちろんだが、今後は2列目の常連になり、いずれはセンターを狙いたいところだ。

4期生で期待されるメンバー

 現在16名と、グループで最大の勢力となっているのが4期生だ。その中心として活躍しているのが、賀喜遥香と遠藤さくらという2人のセンター経験者。そしてこの2人に続いてほしいのが、4期生では最年少の筒井あやめだ。

 24thシングル『夜明けまで強がらなくてもいい』(2019年7月リリース)で賀喜と遠藤とともに初の選抜入りを果たしただけでなく、フロントにも大抜擢。以降、7作で選抜入りし、フロントメンバーこそないものの、4作で2列目を任されている。ただ、ここで注目したいのは、3列目だった前作の31stシングル『ここにはないもの』(2022年12月リリース)だ。

 1期生でエースだった齋藤飛鳥の卒業センター曲で、いわゆる“裏センター”を任されたからだ。ちょうど飛鳥の真後ろのポジションにいて、シンメのフリなどでメンバーが左右に分かれていても唯一、飛鳥と同じ振り付けを後ろでやっている。裏センターに起用されるということは、大きな期待の表れにほかならない。大役を任される日は意外と近いかもしれない。

 筒井とは逆に、将来の“その日”のための布石を打ったと思われるのが林瑠奈だ。前作で初の選抜入りを果たしたものの、今作ではアンダー落ち。それでも3期生の伊藤理々杏とともにアンダー楽曲『さざ波は戻らない』でダブルセンターを務めている。

 そんな林にとって大きな出来事だったのが、4月7日放送の『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)だ。この日の生放送にダブルセンターの1人である久保史緒里が別の仕事の都合で欠席を余儀なくされた。そこで代打として白羽の矢が立ったのが、林だったのである。

 持ち前のアルトボイスを生かした歌唱力には定評があるため納得の起用だったが、肝心のパフォーマンスも、眼力が強いせいか存在感も抜群。艶っぽさ、儚さもあって美しい半面、彼女にしかない独特の雰囲気があって実に映えていた。エースの山下と普通に張り合えるレベルだったといえる。この放送をきっかけに林を知ったという新規のファンも多く見受けられ、立派に“代打センター”の役割を果たした。期待に応えた渾身のパフォーマンスが、“未来のセンター”に繋がっていくことを期待したい。

 4期生で最近、目覚ましい快進撃を続けているのが、30thシングル『好きというのはロックだぜ!』(2022年8月リリース)で初の選抜入りを果たした金川紗耶だ。出身地が北海道ということもあって、昨年8月4日には北海道日本ハムファイターズの試合で始球式を行い、イニング間では一躍話題となった“きつねダンス”をファイターズガールとともに披露。その後何度もファイターズガールと共演を果たし、全国的にブレイクした。

 続く前作で連続選抜入りを果たすと、早くも2列目に抜擢。なかなか3列目から抜け出せない4期生も多いなかで、注目に値する出来事といえよう。実は彼女は、選抜入りする2年以上前からモデルとしての活動を始めており、しかも4期生のなかで最初にファッション雑誌の専属モデルに選ばれている。センター経験者の遠藤に先んじることわずか1カ月だが、当時からその期待は高かったワケだ。時間はかかったが、その分の遅れを取り戻す勢いなのである。今、まさに目が離せない存在といえよう。

 一方、その独特な感性を武器に特異な輝きを放っているのが弓木奈於である。金川同様に30thシングルで初選抜されると、今作まで3作連続の選抜入り。その最大の特徴は“弓木ワールド”と言われるほど、つかみどころのない天然キャラだ。

 例えば、グループ加入前に地元・京都の祇園祭で女友達と手を繋いで歩いていたところ、いつの間にか見知らぬ男性の手を握っており、「お前誰だよ!」とツッコまれたが、逆に「お前こそ誰だよ!」とツッコミ返したことがあるなど、現在に至るまで天然発言や謎のコメント、とんちんかんな行動など珍エピソードにはこと欠かない。それも、一見はんなりとした雰囲気を持ち合わせているというギャップがあるから、余計に威力がある。『ヒルナンデス!』(日本テレビ系)や『ラヴィット!』(TBS系)などに出演した際にも確実に爪あとを残しており、“乃木坂46の新バラエティ女王”の座を欲しいままにしつつある。

5期生で注目のメンバー

 最後は、昨年2月の加入から1年以上が過ぎた5期生だ。

 今作では5人が初選抜され、五百城茉央と一ノ瀬美空が3列目、井上和と川﨑桜、菅原咲月が2列目に配置されるなど、ニューフェイス台頭を大きく印象づける結果となった。なかでも注目は井上、川﨑、菅原の3人だ。5期生楽曲でそれぞれセンターを任されており、夏にリリースされるであろう新曲で、誰か1人はセンターに起用されるのではないだろうか。過去にも与田祐希や遠藤さくらなど、当時の新戦力は夏曲で“センター”に抜擢されているからだ。

 さらに5期生は、今年の3月以降にメンバー個人がグループを飛び出し、徐々に活躍の場を広げている点にも注目したい。

 まずは川﨑桜。3月22日から開催された『世界フィギュアスケート選手権2023』(フジテレビ系)のスペシャルサポーターに就任。大会の4夜連続放送以外にも多くの事前番組に出演し、フィギュアスケート歴10年という経験者としての視点から、大会の見どころ解説や日本代表選手への取材を担当した。フィギュアスケート界に“川﨑桜”という存在を大きく知らしめることとなったワケである。

 キャプテン・梅澤美波の後を受けて『THE TIME,』(TBS系)の月曜レギュラーを4月3日オンエア分から担当しているのが一ノ瀬美空だ。朝の情報番組に欠かせない愛嬌と笑顔は、5期生のなかでもダントツ。注目は、今や番組名物となっている安住紳一郎アナの“無茶振り”だ。梅澤も散々ターゲットになってきたが、あざといキャラでは秋元真夏や山下美月の後継者である一ノ瀬。そこはノリノリで応えているのだが、たまにグダグダ展開で終わることもある。それでも、なぜか微笑ましい雰囲気になり、見ている者を癒してしまう。彼女の最大のチャームポイントである愛らしい笑みが、週初めの朝に元気を与えてくれている。

 29thシングル『Actually…』(2022年3月リリース)でグループ加入後、最速で選抜入り&センターに大抜擢され、話題となった中西アルノ。圧倒的な声量で歌唱力に定評のある彼女は、ブログやラジオでの言葉のチョイスや鋭い観察力、映画好きな面が評価され、『NHK俳句』(Eテレ)にレギュラー出演を果たした。

 その役目は、俳句に馴染みのない視聴者と同じ目線に立ち、橋渡し役として俳句の魅力と表現することの楽しさを伝えることなのだが、ほぼ初挑戦の俳句でもその芸術的センスの一端が垣間見えている。今後の成長が楽しみだ。

 5期生のなかで、最も早くレギュラー番組をゲットしたのは、池田瑛紗である。1期生の樋口日奈からバトンを受けて、昨年秋からアートバラエティ番組『小峠英二のなんて美だ!』(TOKYO MX)にレギュラー出演している。

 番組中に街並みを描いた絵で「区長賞」を受賞していたことを明かすなど、当時、美大志望の浪人生だったため白羽の矢が立ったと思われるが、この春、なんと東京大学よりも入るのが難しいといわれている東京藝術大学に合格。その話題性からも、さらに活躍の場を広げていく可能性大である。今作に収録されている5期生曲でセンターを務めていることもあり、近々選抜入りもありえそうだ。

“シン・乃木坂46”、まずは以上のメンバーに注目してほしい。

上杉純也/フリーライター

上杉純也/フリーライター

出版社、編集プロダクション勤務を経てフリーのライター兼編集者に。ドラマ、女優、アイドル、映画、バラエティ、野球など主にエンタメ系のジャンルを手掛ける。主な著作に『テレビドラマの仕事人たち』(KKベストセラーズ・共著)、『甲子園あるある(春のセンバツ編)』(オークラ出版)、『甲子園決勝 因縁の名勝負20』(トランスワールドジャパン株式会社)などがある。

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