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春の改編で損した“負け組”女子アナは…意外にも帯番組ゼロになった岩田絵里奈

文=上杉純也/フリーライター
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岩田絵里奈アナ
岩田絵里奈アナ(Instagramより)

 5月8日付記事『春の番組改編、一番の“勝ち組”女子アナは…フリー転身したヒロド歩美』にて、この春の改編で“勝ち組”になった女子アナ5人を検証してみた。今回は逆に“負け組”女子アナ5人を発表したい。果たしてどのような顔ぶれとなるのだろうか。

NHK・上原光紀アナ

NHK・上原光紀アナ
上原光紀アナ(NHK公式サイトより)

 まず第5位はNHKの上原光紀アナとなった。今回の春改編で特に担当番組の変更はなかったので、厳密な意味での負け組ではないのだが、引き続き『首都圏ネットワーク』の担当に留まった点が気になるところだ。メインキャスターではあるのだが、この番組は主に関東地方で祝日を除く月〜金の夕方に放送されているローカルのニュース・情報番組。全国放送ではないのである。

 昨年4月からの担当なので、わずか1年で卒業というのは確かに考えづらいところだが、上原アナ同様に“ポスト・桑子真帆”、“ポスト・和久田麻由子”と目される1人の山内泉アナは今回、和久田アナが月〜木のメインキャスターを務める『NHKニュース7』の金〜日と祝日のサブキャスターに起用されている。しかも『ニュースウオッチ9』からわずか1年での鞍替え。林田理沙アナは、この逆パターンだということを考えると、一歩出遅れた印象が否めず、残念ながら第5位とさせてもらった。

テレビ朝日・渡辺瑠海アナ

テレビ朝日・渡辺瑠海アナ
渡辺瑠海アナ(Instagramより)

 続く第4位は、テレ朝の渡辺瑠海アナだ。3月末まで『報道ステーション』のメインキャスターのひとりとして月〜木で出演していたが、ヒロド歩美アナ加入の“玉突き人事”で4月からは同番組の“フィールドリポーター”へ転出。本人の意思である可能性もあるが、わずか1年半での交代となってしまった。その代わりなのか、渡辺アナは姉妹番組の『サンデーステーション』のメインキャスターに就任したものの、どうしても“格落ち感”が漂ってしまっている。

フジテレビ・小澤陽子アナ

フジテレビ・小澤陽子アナ
小澤陽子アナ(Instagramより)

 第3位はフジテレビの小澤陽子アナだ。今年3月末で退社した三田友梨佳アナに代わって1月から『FNN Live News α』の木・金メインキャスターに就任。新しいフジの夜の顔になるかと思われたが、3月末で降板。わずか3カ月の短命キャスターに終わってしまった。

 同じタイミングで月〜水のメインだった内田嶺衣奈アナも降板しているが、この番組開始時の2019年4月からずっと関わっており、こちらは“卒業”の意味合いが強いだろう。しかも内田アナは4月からBSフジで毎週月〜金の夜に放送されているストレートニュース『プライムオンラインTODAY』のメインキャスターに就任。この3月までは金曜日のみ担当していたが、月〜金の帯で務めることとなった。対する小澤アナの新たな担当番組はなく、差がついてしまった感じである。

日本テレビ・笹崎里菜アナ

日本テレビ・笹崎里菜アナ
笹崎里菜アナ(Instagramより)

 第2位は日テレの笹崎里菜アナである。笹崎アナといえば『ヒルナンデス!』や『情報ライブ ミヤネ屋』でのニュースコーナー担当というイメージが強く、その他の地上波番組では月〜木放送の情報番組『バゲット』の隔週レギュラーのみ。露出している印象があまりにも少なかった。

 そんななか昨年秋に『バゲット』のMCに就任し、露出を増やしつつあったのだが、同番組は3月末で終了。わずか半年間の“栄光”に終わってしまう。この4月からは皮肉にも後番組の『DayDay.』で水・木ナレーターを務めているが、ほかには金曜深夜に放送中の『夜バゲット』(『バゲット』の姉妹番組)で週替わりプレゼンターを務めた程度。目立った活躍が見当たらないのが現状である。

日テレ・岩田絵里奈アナ

日テレ・岩田絵里奈アナ
岩田絵里奈アナ(Instagramより)

 いよいよ注目の第1位。同じく日テレの岩田絵里奈アナとなった。意外に思われるかもしれないが、2年間サブ司会を務めていた『スッキリ』が、この春に終了。その後、なんらかの帯番組の担当になると思われたが、その予想が外れる形になった。その代わりに『カズレーザーと学ぶ。』と『全国ご当地ニュースバラエティーSHOWチャンネル』の2番組で進行アシスタントを務めることになり、ゴールデンタイムで計4本のレギュラーを持つことになった。

 流石といいたいところだが、なかには岩田アナほどの人気アナが担当する必要はなく、若手育成の場にしたほうが良かったのではないか、と思う番組がチラホラあるのである。むしろ帯番組で毎日露出することのほうが重要ではないだろうか。日テレの未来を担う人気アナが帯番組ゼロとなった衝撃度はかなり高く、負け組1位となった次第である。

林田美学アナ
林田美学アナ(日テレアナウンスルームより)

 ここからは“負け組”ではないが、気になった女子アナに触れておこう。まず日テレではこの春で“新人”の肩書きが取れた林田美学アナだ。同期入社の浦野モモアナが今年1月から『ヒルナンデス!』のアシスタントに起用され、今やすっかり番組に馴染んでいる。新たな“お昼の顔”になりつつあるのだ。それだけに林田アナも今回の改編で新たな担当番組が増えるのではないかと踏んでいたのだが、まったく動きなし。浦野アナに差をつけられてしまった感じだ。

佐藤梨那アナ
佐藤梨那アナ(Instagramより)

 同じ日テレでは、佐藤梨那アナも気になる1人。佐藤アナは2017年入社組で、現在入社7年目。主に報道番組を中心に担当し、現在は『news zero』の月・火アシスタントキャスターを務めている。その一方で水・木サブキャスターと金曜メインキャスターだった岩本乃蒼アナが休職のため、番組を降板。その後任として金曜のメインキャスターも兼務するのではと思われたが、岩本アナの後を受けたのは岩本アナの1年先輩に当たる中島芽生アナで、水・木サブキャスターだけでなく金曜のメインキャスターも担当することになった。

 確かに中島アナも報道畑ではあるのだが、佐藤アナは同番組を2021年の春改編から2年間担当している。さらに“若返り”という意味も込めての抜擢があるのではと考えられたからだ。負け組とまではいえないが、確実に“損をした1人”といえるのではないだろうか。

小山内鈴奈アナ
小山内鈴奈アナ(Instagramより)

 同期の1人だけでなく2人に差をつけられた感があるのが、フジの小山内鈴奈アナだ。2021年入社で今年3年目だが、同期の竹俣紅アナはこの春から日曜午後の競馬番組『みんなのKEIBA』のキャスターに就任。同じく同期の小室瑛莉子アナも永島優美アナから『めざまし8』のメインキャスターの座を月〜木担当で引き継ぐこととなった。これに対して小山内アナの現在の主な担当は『めざましテレビ』の月・火エンタメキャスターと『Live News イット!』の金曜フィールドキャスターのみ。メインで番組を仕切るレギュラーが1つ欲しいところだろう。

中原みなみアナ
中原みなみアナ(Instagramより)

 最後はテレビ東京だ。人気アナでエース級の働きをしていた森香澄アナが3月末で退社し、フリーアナに転身。その担当番組の後任を、どの女子アナが務めるか注目していたのだが、『ウイニング競馬』は今年入社3年目の冨田有紀アナ、『THEカラオケ★バトル』は入社2年目の藤井由依アナが、それぞれ司会の座をゲットすることとなった。つまり、負けたのは藤井アナと同期の中原みなみアナだったといえる。ただ、中原アナは圧倒的な清楚感が漂う“正統派美人”で、いかにも報道向きのキャラをしているので、あまり大きな失点にはならないだろう。

 以上が“負け組アナ”の面々である。ただ、今回はほかの女子アナに後れを取ったかもしれないが、次の番組改編で巻き返せばいい。彼女たちの逆襲を期待している。

上杉純也/フリーライター

上杉純也/フリーライター

出版社、編集プロダクション勤務を経てフリーのライター兼編集者に。ドラマ、女優、アイドル、映画、バラエティ、野球など主にエンタメ系のジャンルを手掛ける。主な著作に『テレビドラマの仕事人たち』(KKベストセラーズ・共著)、『甲子園あるある(春のセンバツ編)』(オークラ出版)、『甲子園決勝 因縁の名勝負20』(トランスワールドジャパン株式会社)などがある。

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