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コンビニ業界からスーパー業界へ転職したら給料半分に…業務内容が全く違う

文=清談社、協力=川畑翔太郎/UZUZ専務取締役
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「gettyimages」より

 少し前にインターネット上に投稿された「コンビニ業界からスーパー業界へ転職した結果」という内容が一部で話題を呼んでいる。投稿者の「給料半分になった なに、これ?」という戸惑いの声に、「転職するときに条件とか言われなかった?」「一部上場の大手スーパーでさえ、初任給手取り20万円以下から始まる業界にようこそ」など、さまざまなコメントが寄せられている。

 厚生労働省が発表した令和4年度賃金構造基本統計調査によると、食品スーパー社員の平均年収は358万円ほどとなっている。一方、コンビニエンスストアのフランチャイズ店(FC)オーナーの平均年収は581万円ほど。そして、コンビニ各社の有価証券報告書などから算出した正社員の平均給与はセブン-イレブンを運営するセブン&アイ・ホールディングスが776万円、ローソンが652万円、ファミリーマートが641万円となっている。

 こうして比較すると、確かにスーパー業界はコンビニ業界の半分ほどの給与水準のようだ。同じような業態で、なぜここまで差がついてしまうのか。株式会社UZUZ専務取締役の川畑翔太郎氏に聞いた。

 消費者として身近な存在のスーパーとコンビニ。生活密着型の小売店として業務内容にそれほど差がなさそうにみえるが、その給与は大きく違っている。

「給与に格差が生まれる理由のひとつとして、それぞれの業界における企業数が大きく違うという点があります。スーパーはさまざまな規模の会社があり、小さな個人商店のようなものから全国的な大手チェーンまで規模の差が大きい。それに比べると、コンビニ業界は限られた大手企業が大半を占めています。その2つの業界の平均給与を比較すると、スーパーのほうが低い数字となってしまうのは当然のように思います」(川畑氏)

 日本フランチャイズチェーン協会の統計調査によると、コンビニエンスストアは約5万5000店舗ほど存在している。そのうち、セブン-イレブン、ファミリーマート、ローソンの上位3社で店舗数の9割を占めており、その他はミニストップ、ポプラ、デイリーヤマザキ、セイコーマートなどの比較的小規模なチェーンとなっている。スーパーマーケットは全国に約2万3000店と店舗数ではコンビニに及ばないが、その事業者の数は幅が広く、いわゆる中小企業も多い。

仕事内容に大きな差

「実際の仕事内容にも差があります。コンビニの社員は、入社すると研修のようなかたちで店舗業務につくこともありますが、数年で多店舗を統括するエリアマネージャーのような立場になることが多いです。また、商品企画や販促業務、店舗開発などを手掛ける部署もあります。現場レベルの品出しやレジ打ちといった実務はFCオーナーやアルバイトが行うので、基本的に社員は携わりません。それに対してスーパーは商品陳列やレジ打ち、バックヤードの調理なども社員が担当しているケースが多くあります。同じ「社員」だったとしても、その業務価値には大きな差があり、結果として賃金も変わってくるのです」(同)

 スーパーで現場の実務を担当する社員が、アルバイトとほぼ変わらないレベルの仕事内容・給与だとすると、コンビニ社員はもう1段階上のレベルからスタートするので待遇も良くなる傾向にあるのだ。

「そのぶん、コンビニのほうが正社員としての就職難易度は高いと思います。同じ小売でも、スーパーからコンビニへの転職も難しい。例えばスーパーで社員として品出しを5年やっていたとしても、コンビニ側で考えるとその業務経験はあまり評価されないでしょう。むしろ、アパレルの店長をやっていたとか、ドラッグストアの店舗開発をやっていたなど、違うジャンルであっても店舗運営のような経験があるほうが、コンビニ業界には転職しやすいと思います」(同)

 もちろん、スーパーにも経営部門や商品開発部門もあるので、そこでの経験と実績はキャリアとして評価される。品出しから始めて仕事を学び、別の部署に異動するというケースもありそうだ。

「一般的なスーパーでは、取り扱う商品や売り場ごとに担当が決まっているので専門性が高く、担当部署を異動するハードルは高くなる傾向にあります。コンビニ社員は店舗マネジメントを基本としてキャリアを積んでいくので、別の業務に移行しやすいのが特徴です」(同)

 店舗における現場の作業だけをみると同じにみえるが、その仕事内容も給与も大きく違っているスーパーとコンビニ。このように、似たような仕事でも、その働き方が大きく違うというケースは意外と多いという。

「例えば、バスの運転士でも路線バスと観光バスとでは、業務内容や労働環境が大きく違いますし、待遇も変わってきます。給与面だけを考えると、業務の難易度やビジネスモデルごとの収益性によって大きく変わってくるというのが大原則なので、就職、転職を考えるときは、そういった面もしっかり把握することが大切です」(同)

(文=清談社、協力=川畑翔太郎/UZUZ専務取締役)

川畑翔太郎/株式会社UZUZ専務取締役

川畑翔太郎/株式会社UZUZ専務取締役

1986年生まれ。株式会社UZUZ(https://uzuz.jp/)専務取締役。鹿児島出身で高校卒業後、九州大学にて機械航空工学を専攻し、住宅設備メーカーINAX(現:LIXIL)に入社。1年目から商品開発に携わるも、3年目に製造へ異動。毎日ロボットと作業スピードを競い合う日々を送る。自身のキャリアチェンジのため、UZUZ創業に参画。これまでに累計2,000名以上の就業サポートを実施。現在はウズウズカレッジ(IT教育)事業統括だけでなく、自治体の公共事業受託、企業ブランディングを担当。IT分野のリスキリングは「ウズウズカレッジ」をご活用ください。
UZUZ
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Twitter:@kawabata_career

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