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木下隆之「クルマ激辛定食」

ボルボ、「つくれば売れる」入れ食い状態…さらにディーゼルターボのSUV投入

文=木下隆之/レーシングドライバー
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ボルボ、「つくれば売れる」入れ食い状態…さらにディーゼルターボのSUV投入の画像1ボルボXC90

 ボルボが絶好調である。

 世界の累計販売台数は、2018年に64万台に達した。2014年は約46万台だったから、たった4年で約20万台を積み重ねたことになる。日本国内の販売も勢いに乗っている。14年は約1万3000台だったが、18年は1万7000台を販売。世界も国内も、強い角度で右肩上がりを持続しているのだ。今年はさらに約1000台の上積みを予定しているという。

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 その牽引役となっているのは、SUV(スポーツ用多目的車)系である。トップスターの「XC60」がボルボラインナップの首位を独走中で、昨年は約19万台を販売(世界市場)。コンパクトな「XC40」が約7万8000台。最大級の「XC90」が約9万4000台を市場に送り出した。

 他メーカー同様、SUVは出せば売れるという“入れ食い”状態になっている。このジャンルは、積極的に魅力的な商品を送り込んだもの勝ちの様相を呈している。ボルボはその波を見事につかんだといえる。

ボルボ、「つくれば売れる」入れ食い状態…さらにディーゼルターボのSUV投入の画像3

 御多分に洩れず、ボルボも受注をさばききれずに納車待ちの客を抱えている。つくれば売れるのだから、まさに笑いが止まらない状態だ。大変なのは、休日返上で生産工場に勤務する工員たちだけではないだろうか。

 そして、ここでまた魅力的なSUVを投入するというから、攻めの姿勢に陰りはない。3列シートのボルボ最大級「XC90」に、新たにディーゼルターボエンジンを加えたのだ。ボルボでは、クリーンディーゼルを「ドライブE」としてブランド展開している。環境に優しくパワフルなパワーユニットを投入することで、さらなるボルボのイメージアップと販売増をもくろんでいるというわけだ。

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 注目のエンジンは直列4気筒直噴ディーゼルターボで、最高出力235ps、最大トルク480Nmを発揮する。特徴的なのは、ターボラグを低減させるための「パワーパルス」テクノロジーを採用したことだ。

 環境性能のために排気量を下げた分の出力不足を補うための技術が、ターボチャージャー化である。強制的にガソリンをシリンダーに送り込むターボは、大排気量並みの出力が得られる魔法の技術だ。

木下隆之/レーシングドライバー

木下隆之/レーシングドライバー

プロレーシングドライバー、レーシングチームプリンシパル、クリエイティブディレクター、文筆業、自動車評論家、日本カーオブザイヤー選考委員、日本ボートオブザイヤー選考委員、日本自動車ジャーナリスト協会会員 「木下隆之のクルマ三昧」「木下隆之の試乗スケッチ」(いずれも産経新聞社)、「木下隆之のクルマ・スキ・トモニ」(TOYOTA GAZOO RACING)、「木下隆之のR’s百景」「木下隆之のハビタブルゾーン」(いずれも交通タイムス社)、「木下隆之の人生いつでもREDZONE」(ネコ・パブリッシング)など連載を多数抱える。

Instagram:@kinoshita_takayuki_

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