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11年11月、「マルちゃん正麺」を全国一斉発売。発売直後から、「チキンラーメン」「サッポロ一番」に迫る驚異的な売り上げを記録した。
「袋麺の人気調査では、男性はサッポロ一番みそラーメンが不動の首位ですが、女性ではマルちゃん正麺醤油味がトップに躍り出た。女性の支持を得たことが爆発的にヒットにつながった」(大手広告会社)。成功の立役者は俳優の役所広司。役所のCM力には定評がある。
「マルちゃん正麺」は長年変化が乏しかった袋入り麺の業界地図を一気に塗り替える勢いだが、2強も負けてはいない。
8月末、日清食品は「ラ王」の袋麺シリーズの販売を開始した。カップ麺でヒットした「ラ王」の技術を応用して生麺食感を出した。袋麺「ラ王」は初年度の売り上げ目標は100億円。静岡県内の工場に新ラインを導入する予定だ。
サンヨー食品は9月、袋麺「麺の力」を発売した。ロングセラーを続ける看板袋麺「サッポロ一番」の新製品だ。こちらも初年度の年商100億円を目指す。CMに織田裕二を起用した。だが、織田のCMはまったく話題になっていない。
袋麺業界は生麺の食感を売りにする、東洋水産の「マルちゃん正麺」、日清食品の「ラ王」、サンヨー食品「麺の力」の三つ巴の争いに突入した。
東洋水産の小畑一雄社長は「品質を評価いただいたことに加えて、節約志向が追い風になっている」と分析する。手薄な西日本で「マルちゃん正麺」の営業攻勢をかける。株価が2010年の高値、2529円を上回るかどうかは、ひとえに「マルちゃん正麺」が3社の争いの中でどのように勝利するかにかかっている。一本勝ちなら文句はない。
(文=編集部)
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