「ブラック企業アナリスト」として、テレビ番組『さんまのホンマでっか!?TV』(フジテレビ系)、「週刊SPA!」(扶桑社)などでもお馴染みの新田龍氏。計100社以上の人事/採用戦略に携わり、あらゆる企業の裏の裏まで知り尽くした新田氏が、ほかでは書けない、「あの企業の裏側」を暴く!
【前回記事はこちら】
『何もせずに高額料金をふんだくる!? 詐欺SEO業者の手口』
前回は、SEOコンサルティング企業に都合のいい契約形態のトリックを説明したが、今回は具体的な被害事例と加害企業を、セキララに告発していこう。
【事例1】
「SEO顧客数No.1」A社の場合
・SEO対策と称して、大量にスパムのミラーページを作成。
・検索サイトにスパムと判断され、トップページが表示されなくなる。
・同社に相談しても「様子を見ろ」と言われる。
・当該ページは使えないので、被害企業は自社で独自にページをリニューアル。
・A社が発見し、「再度対策するからカネを出せ。イヤなら違約金を払え」と言われる。
・カネを出して対策させるも変化なし。自社で再度リニューアル後、A社に解約を申し入れる。
・同社から「ウチが対策を施したページと、現在のページが変わってる。再度対策費用を払うか、前のページに戻すか、違約金を払え」と言われる。
【事例2】
「1,000社以上の実績、契約継続率90%、SEO技術を追求するWEBコンサルティング企業」V社の場合
・SEO対策と称して、ブログをつくらせてプラス評価記事を投稿するサービスを勧められる。
・ブログ開設するも、まったく効果なし。
・被害企業が任意抽出して調べたところ、まったくリンクが機能しておらず、SEO対策も何らなされていないことが判明。
・効果がないので解約を申し入れると「様子を見ろ」と言われる。
・V社から「1カ月間無料、残り2カ月は半額で」という条件を提示してきたので、被害企業はその条件を受け入れ。
・結局効果が上がらず解約。契約した代金支払い用の銀行口座も凍結させた。
・V社が、契約した口座とは別の口座から、勝手に3カ月分のコンサルティング料を引き落としていた。
・当該行為について裁判で争ったが、裁判になった途端、V社は被害企業のホームページを閉鎖するなど強硬手段に出る。
・結局、裁判では被害企業が被害を立証できず、全面敗訴に。
【事例3】
「共存共栄のインターネットコンサルティング」F社の場合
・「当社サービスに契約することで、月に10件程度の問い合わせが来るようになる」と言われ、60カ月の「サイト構築&保守契約」を結ぶ。
・新サイトを構築したが、問い合わせ件数に変化なし。
・「サイト構築はすべてF社で行い、御社(被害企業)が手を下すのは原稿チェック程度」と説明される。
・しかし、F社の営業担当者は顧客業務を理解しておらず、サイトに掲載する原稿も結局被害企業が大幅な修正を施すか、ゼロから書き上げねばならなかった。
・サービスの対象である「新サイト」が完成したのは、契約から1年以上後になってから。
・にも関わらず、コンサルティング料の引き落としはサイトが完成する半年前から始まっていた。
・コンサルティングサービス提供期間は60カ月と契約書に定めているが、期間中にも関わらず、サイトの修正依頼を拒絶。
・問い合わせても、「現在諸事情により、修正対応ができかねる状況」との一点張り。