過酷なアイドルビジネスは初期費用1000万！アリス十番に見る新しいアイドル経営

立花あんなちゃん　森カノンちゃん

――あんなさんとカノンさんはお客さんの上にボートを浮かべて乗るとか客席へのダイブとかのパーフォーマンスについては実際どう思われているんですか？

あんな　ダイブに関しては私たちも楽しんでやってますよ。

カノン　ボートのパフォーマンスは良い意味で衝撃を受けました。

せいじ　ダイブに関してはタレントとファンを接触させることになるので批判はありました。でも誰もやっていないことを最初にやれば記憶に残ります。世界初のダイブするアイドルという称号を得られるんです。だったらやるべきなんです。

――ファンにおしりを触られたりしないんですか？（笑）

せいじ　ありませんね。アリスのファンは紳士で世界一温かいですから。

――本当にアリス十番は、パフォーマンスからいでたち、楽曲にいたるまで、すべてがアイドル経営の発想からは外れた施策ばかりで、どれを見ても衝撃的です。

せいじ　アイドル界で一番という冠をたくさん付けようと思ってるんですよ。アイドル界で一番ヘドバンが上手い、アイドル界で一番の貧乏とかね。こういうフックを増やすのが大事なんです。フックが10個でも20個でもないと芸能界じゃ相手にしてもらえませんから。

これがアリス十番のファンの上にボートを浮かべて歌う衝撃パフォーマンス！！

●CD1万枚売ってもまだ赤字…アイドルの運営はいかほど？

――名前も売れ出して露出も増えているのに、まだ貧乏なのですか？

せいじ　まだまだみんな貧乏ですよ。事務所にウォーターサーバーがあるんですけど、彼女たちは飲み終えたジュースのペットボトルに水を足して、めちゃくちゃ味の薄いジュースを作って大事に飲んでるくらいです。お金が払えなくてライフラインが止まったときは事務所にシャワーを浴びにきたりしてますよ（苦笑）。

――実際に、メンバーが9人もいるとなると、運営資金はどの程度かかっているのですか？

せいじ　将来的にお茶の間に届かせるつもりでプロデュースするなら衣装代や作曲代、人件費、宣伝費で初期費用として1000万ってところでしょうか。これはデビュー時に4曲程度の持ち曲があることを想定しているんですが、新曲は発表し続けていかなければいけないので、キャンペーンを打ったり手売りしたりしてどこかで黒字転換できないと永遠と制作費を積む地獄のループにはまります。