CMでよく見る「続きはWebで!」は不親切ではないか?
――パソコンができない人は「東京ガス使っちゃダメだよ!」といったようなことじゃないんですか?
担当者 いえいえ。決してそういったつもりはございませんでして、広い観点でご案内しておりまして。(CMでの告知に)電話番号などが載っていないというのは、確かに不親切なことでございますよね。はい。そういったご意見があるといったことでお控えは致します。
――こういった問い合わせは今までなかったんですか?
担当者 はい……。私が知る限りは初めてでございます。確かにお話を伺いますとWebを使われないお客様も数多くいらっしゃると私個人的にも思います。貴重なご意見で……。この度ご不便をおかけして申し訳ございません。
――若い層は取り込んで、上のパソコンを使えない世代は、蔑ろにするというのは、なんか不親切だなと思いました。
担当者 ご不快な思いをさせてしまい申し訳ございません。そういった観点からは親切心に欠けていたかと存じます。申し訳ございません。しっかりと書面にして、こういったご意見があったということで、今後の制作に活かせていきたいと思います。
実は最初、若い女の人が出て対応してくれたのだが、難しい要件だと思ったのか、すぐに上司らしき年配っぽい男の担当者に代わってのこのやりとりだった。
聞いてみて思ったのは、送り手側は意外と「気がついてない」のだなあ、ということだ。
世の中全体も「続きはWebで!」が、「♪あたりまえ体操~」になってしまっている。
自分のやっている番組でも「詳しいことは番組のホームページで要チェック!」なんてナレーションを安易に書いてしまいがちなのであるが、この担当者と同じように「親切心にかけていた」かもとちょっと反省したのでありました。
……てなことを書いているこの連載自体が、よく考えたらWebでしか見れないんだよな。もしあなたのまわりで、「続きはWebで!」ってのに憤ってるお年寄りがいたら、このページをプリントアウトして是非見せてあげてください。よろしくね!
(文=鮫肌文殊)