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しかも、この広告は国が主導する値引き事業を利用して、さらに大幅な値引きだと消費者に訴えている。値引き率も明確に「9.75%」「14.5%」とわかっているのだから、そのままの数字を表示するべきだろう。
増税や還元事業を利用して、実際よりもあたかも値引き率が高いかのような表示をすることは許されない。「小さな文字で断り書きを表示しているのだから、そこを読まないで勘違いした消費者が悪い」というのは、消費者に対して誠実な姿勢といえるのだろうか。
これは、このスーパーマーケットだけの問題ではない。PayPayの運営会社も、国の還元事業に上乗せする場合は実際には何%の値引きになるのかを、もっと明確に消費者に伝えるべきだ。
国の事業を利用して紛らわしい表示をするのは許されない。今回の増税は、過去と違い、軽減税率やキャッシュレス還元が加わり、非常に紛らわしい仕組みになっている。消費者庁や財務省、経済産業省は、消費者に不利益を与えることがないように、もっと監視の目を厳しくするべきだ。
(文=垣田達哉/消費者問題研究所代表)
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