さて、全国1万4000店舗以上(2019年2月末日現在)を展開し、8月の売上高が前年比104.4%、客単価も前年比103.2%とプラスの業績と好調のローソンも、おにぎりやホットスナックなどの味に定評がある。
しかし、コンビニのフードメニューは多種多様。ローソンには「からあげクン」シリーズや「マチノパン」シリーズなど安定のヒットシリーズもあるが、なかには食べて後悔してしまうようなフードメニューがあるのも事実……。
そこで今回は「この秋、買ってはいけないローソンの食品」として、「Business Journal 買うべき・買ってはいけない調査班」が5品厳選。ローソンで朝食、昼食、夕食、夜食を買う際には、ぜひ注意していただきたい。
【この秋、買ってはいけないローソンの食品5選】
ラーメン天/180円(税込、以下同)
「ラーメン天」とは、豚骨ベースで味付けされた魚のすり身にラーメンの麺や紅ショウガ、そして申し訳程度の焼豚が練り込まれているといった棒状の練り物系フード。改めて断っておくが、ラーメンではない。
実食した際に断面を覗いてみると、ラーメンの麺はたしかに練り込まれているようだが、食感や味としては特に存在感がなく、単に魚のすり身揚げを食べているといった感覚なのだ。
もの珍しさから一度は購入してみる人も多そうだが、リピーターがつくかどうかは疑問が残るところ。東名高速道路・海老名サービスエリアで「横浜家系ラーメン天」を販売している「食いしん坊将軍」が監修しているとのことだが、オリジナルにはチャーシューも大きめのものが練り込まれているので、この「ローソン」の「ラーメン天」は似て非なるものと言っていいだろう。
鶏白湯ラーメン/498円
蒸し鶏、ネギ、水菜、フライドオニオンが載った「鶏白湯ラーメン」は、いわゆるチルドラーメン。
実食してみたところ、パッケージで表示されているとおり500ワットの電子レンジで5分温めたにもかかわらず、伸び切った麺がブチブチ切れてしまうのだ。スープの味に関してはとろみのある鶏白湯スープの特徴を再現しており、なんとか鶏白湯のテイを保ってはいるが、量が少なく干からび気味。実際に食べた人たちのネット上の評価も、よくないものが多かった。
コンビニのチルドラーメンだから仕方ないと思われる方もいるかも知れないが、「セブン-イレブン」のチルドラーメンはラーメン専門店を彷彿させるほどの美味であるため、「セブン-イレブン」の高クオリティを知っているとがっかり感が強い。ローソンのみコンビニチルドラーメンの進化から取り残されてしまっているかのようだ。
ぷるシュー/195円
ローソンの人気デザートシリーズから発売された「ぷるシュー」。だが、柔らかいクタクタな生地の中にプリンとカラメルソースがぎっしり詰まっており、シューの外側にもカラメルソースがかかっているため、一体どこを持って食べればいいのかわからない。要するに、食べづらいのである。自宅で食べるならいいが、オフィスで食べるとなるとなかなかに厄介。
また、見た目からとても甘いのだろうと予想して食べると、意外にも甘さは控えめ。というか、あまりプリンの味がしないといったほうが適切な表現かもしれない。甘いものが苦手な人であればいいが、そもそもこの商品に興味を持つのは甘いもの好きな人がほとんどのはずなので、これには物足りなく感じてしまうだろう。
「バスチー(バスク風チーズケーキ)」が大ヒットとなったこちらのシリーズだが、「バスチー」が美味だったからといって後続商品もおすすめとは限らないということだ。
黒ぎょうざ(竹炭・黒胡麻・イカスミ使用)/200円
「黒ぎょうざ(竹炭・黒胡麻・イカスミ使用)」はその名のとおり、竹炭、黒胡麻、イカスミを使用した黒い揚餃子。一口サイズで真っ黒のミニ餃子が1カップ12個入で200円と、コスパは悪くない。
だが、見た目にインパクトがあり珍しいので購入してみる人は多そうだが……味はいたって普通なので期待ハズレ。まずいわけではないがこれといった特徴もなく、よくあるコンビニホットスナックの揚餃子といった味わいなのである。
ちなみに黒胡麻が使われているとのことだが、胡麻の風味はほとんどないに等しいので、着色目的なのかと穿った見方さえしてしまう。
悪魔のコーヒー 180ml/178円
最後にご紹介するのは「悪魔」シリーズの「悪魔のコーヒー」だ。甘すぎる練乳川柳や「練乳、大注入」などの表記があり、甘さが売りなのは間違いないだろう。
しかし、実際に飲んでみた感想をお伝えするが、パッケージから想像されるほどには甘くないのだ。甘党以外の人が飲むのであれば程よいのかもしれないが、ここまでパッケージで甘さを強調しているため、購入するのは甘党の人がほとんどだろう。そのため、期待ハズレだというSNS投稿が多く見られる事態になっているのである。
ちなみに、練乳入りの甘すぎるコーヒーといえば「ジョージア・マックスコーヒー」が甘党から根強い支持を得ているが、その甘さと比べてみても差は歴然。「悪魔のコーヒー」はよく言えばお上品、悪く言えば中途半端で、“比較的甘めのコーヒー”といったレベルにとどまっている……。
――近年のコンビニフードは大きなハズレはなく、むしろ想像以上に美味のものが多いため、期待過剰になっている感は否めない。ただし、今回紹介した5品は、実際に口にした率直な感想として、やはりイマイチだったのだ。だが当然、味覚には個人差があるもの。あくまで「買うべき・買ってはいけない調査班」の独断によるセレクトなので、一つの参考程度に考えていただければ幸いである。
(文・取材=「買うべき・買ってはいけない調査班」from A4studio)