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そもそも、最初に聞かされたC社による「金地金取引のための購入資金」というお話自体が嘘であったことが判明した。C社自体も売上がなく、その運転資金として流用されていたようであった。同社はその申告もしておらず、粉飾決算していることも判明した。
しかもさらに悪質なことに、C社側は「A社に金を貸して、回収できなくなった」として破産申請を出した。しかも、破産申請と同時期に別会社をつくって業務を移転し、社屋も機材もそのまま使ってビジネスを継続している。
A氏はY社会長に電話で窮状を訴えたが、「弁護士を入れたので電話するな」と冷たくあしらうのみであった。しかも、会長はB社とC社ともに役員として名を連ねていたにもかかわらず、破産申請直前に役員を辞任していることが判明した。これは明らかに出資金詐欺、計画倒産であるといえよう。
被害者は告訴の準備
本件一連の経緯について、主要取引銀行である山梨中央銀行(和戸支店)、およびみずほ銀行(甲府支店)に問い合わせを行ったが、前者からは回答がなく、後者からは取引先のことは回答できない、との返答であった。
また、同様にY社会長にも文書にて取材を行ったが、会長個人の代理人を名乗る弁護士から「取材に応える義務はない」との返答であった。また当該返答書面には「一連の件について、地元新聞社等からも取材がなされているが、これらは虚偽風説の流布にあたる」と回答しており、地元マスメディアの注目を集めている事件であることを自ら認めながら、あくまで罪は認めない姿勢を貫いている。
このままでは進展が見込めないと覚悟したA氏は弁護士と相談し、Y社に対して刑事と民事両方で告訴の準備を進めている。
(文=新田龍/株式会社ヴィベアータ代表取締役、ブラック企業アナリスト)
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