1000円以上もするランチが、たったワンコインで食べられる……発刊されると瞬く間に話題となり、今ではランチタイムのお供としてすっかり定番となった『ランチパスポート』。消費者はランチを安く食べることができ、掲載店は広告料を支払わずに店の宣伝をすることができ、出版社は100ページほどの本を1000円前後(註:地域によって変動あり)という高価格で売ることができる、まさに誰もが笑顔になれる夢のようなパスポートだ。
ただ、ランパスはランチタイムの心強い味方となっている一方で、それをめぐるトラブルも頻出しているという。
かくいう筆者もランパス愛用者なのだが、お店に行ってみると「少しおかしいのではないか」と思うことにわりとよく出くわす。
今回はそのエピソードの一部を紹介していこう。
お店に行ってもランチはすでに売り切れ
これがランパスを使うなかでもっとも起きやすいトラブルではないだろうか。人気店や開店したばかりの話題店などであればなおさらのことで、ランパス利用客がいっぱいで、お店に行っても使えなかったということはざらにある。
また、掲載されているなかには予約ができるお店もあり、それを知らずに行くとその日は予約だけで完売していたというようなこともある。そこで「せっかくだからランパスで紹介されているものとは別のメニューを頼もう」となれば話はスムーズなのだが、安くランチをしようと思ってきた手前、そう気持ちを切り替えるのも難しい。かといって、ランパスを提示するタイミングが席に案内されてからなのでお水を出された後に「すみません、それならやっぱり別のお店にします」とも言いづらい。
結果、安くランチをするはずが、普段以上にお金を使ってしまったりすることにもなる。もちろんそれでそのお店を気に入る場合もあるが、経験からすれば、また来ようと思ったことは少ない。
店員の態度が露骨に変わる
これもランパスを使う人からよく聞く話だが、ランパスを出すと店員のサービスが変わったりすることもある。