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「乱高下する」ファミマ狂騒曲…突然の株価暴騰直後に暴落のジェットコースター状態

文=編集部
「乱高下する」ファミマ狂騒曲…突然の株価暴騰直後に暴落のジェットコースター状態の画像1ファミリーマートの店舗(撮影=編集部)

 ファミリーマートの株価は8月3日、大幅高となった。一時、制限値幅の上限(ストップ高水準)である前日比1000円(16%)高の7380円にまで上昇した。

 その後も買いの勢いは止まらなかった。8月12日、株価は一時、前週末の10日終値比500円(6%)高の7930円まで買われた。連日、2000年2月以来、16年半ぶりの高値を付けた。

 さらに8月24日には8240円まで買い進まれた。そして8月26日にも8240円をつけ高値顔合わせ。終値は7800円(110円安)で安値は7660円。高値と安値の値幅は580円。

 日本経済新聞が8月2日、日経平均株価の構成銘柄にファミマ株の採用を発表したことが、株価高騰の引き金になった。日経平均の構成銘柄であるユニーグループホールディングス(GHD)が9月1日にファミマと経営統合したため、存続会社となったファミマ株を採用したわけだ。

 ファミマの株価水準はユニーGHDの約7倍である。日経平均に連動する上場投資信託(ETF)などの買いが予想されるため、短期筋の買い物が集まった。ファミマとユニーGHDの経営統合がもたらした“異変”である。

 指数採用に伴う買い需要は1934.5万株と推計されている。7月のファミマの月間売買高(1398万株)を大きく上回る規模だ。時価総額の2割に相当するという。市場では、ここ数年で最高レベルの仮需要のインパクトといわれた。

 株価が急騰するファミマの株価収益率(PER)は一時、33倍に達した。セブン&アイ・ホールディングス、ローソンはPER 22倍前後なので、1.5倍相当だ。

日経電子版は統合後の株価下落を大胆に予測

 8月18日付日本経済新聞電子版は「需給イベント通過後、ファミリーマート株の割高感は解消に向かうはずだ。大幅な下落は避けられないだろう。同業他社並みのPER水準で下げ止まるならまだ、ましなのかもしれない」と言い切った。日経新聞がここまではっきりと「株価は割高、大幅に下落」と断定するのは珍しい。経営統合後のファミマの株価に注目が集まる。

 日経新聞がファミマの株価下落を予想したにもかかわらず、8月24日に8240円の年初来の高値をつけた。それだけ買いの仮需要が大きかったということだろう。

 ファミマは9月1日付でユニーGHDと経営統合した。統合に先立ち、8月29日から指数採用銘柄になり、ETFや投資信託は8月26日からファミマ株を組み入れた。

BusinessJournal編集部

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