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刑法的にグレーでも平然と街中で営業するパチンコ、存在が議論か…カジノ解禁で矛盾露呈

文=高橋洋一/政策工房代表取締役会長、嘉悦大学教授
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刑法的にグレーでも平然と街中で営業するパチンコ、存在が議論か…カジノ解禁で矛盾露呈の画像1「Thinkstock」より

 カジノを含む統合型リゾート(IR)を解禁する法案(IR推進法案)が15日、衆院本会議で自民党などの賛成多数により可決され、成立した。それを受けて、民進党の蓮舫代表は「(民進党に)数がないことを本当に今、悔しいと思っています」といい、「案件は今回カジノです。賭博です。それを解禁する」と与党を批判した。

 今回の法案を「カジノ解禁法案」というマスコミは多い。しかし、この法案はいわゆるプログラム法案である。これは、特定の政策を実現するための今後の手順やスケジュールなどを規定した法律である。つまり、今回のいわゆるカジノ法案では、これからいろいろな法律改正をしますというだけで、カジノ解禁を含めて、カジノに関する実定法は何も決まっていない。法案の内容は衆議院のHPに記載されているが、ポイントは以下の第5条である。

第5条「政府は、次章の規定に基づき、特定複合観光施設区域の整備の推進を行うものとし、このために必要な措置を講ずるものとする。この場合において、必要となる法制上の措置については、この法律の施行後一年以内を目途として講じなければならない」

 つまり、政府に1年以内に法律を準備するよう求めているだけの法案であり、あたかもカジノが解禁されたかのようにいうマスコミ報道は、事実でないことがわかる。そして、リゾート施設の整備を促す法案なのにもかかわらず、あたかもカジノ設置を促す法案であるかのように報じているのもミスリーディングだ。カジノはリゾート施設の一部でしかない。

反対論者の主張

 また、今回の法案に対して反対論者は、ギャンブルを正当行為として解禁するのに、ギャンブル依存症問題や青少年への影響、暴力団対策、マネーロンダリングなどに関する対応策がないのは問題であるという。

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