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モスバーガーの店舗(撮影=編集部)
飲食によって腹痛や下痢、嘔吐、発熱といった症状が起きる食中毒は、梅雨から夏にかけて高温多湿の時期に多発する。食事を提供する外食産業が経営の根幹に据えるべきは「食の安全」であるにもかかわらず、今年も大手外食で食中毒事件が起きた。その対応で“経営者力”が問われる。
外食最大手のすかいらーくホールディングス(HD)は9月10日、グループの回転ずしチェーン「魚屋路」(ととやみち)で食中毒が発生したとして、東京、神奈川、埼玉、山梨の4都県にある全24店の営業を自粛したと発表した。
横浜市の磯子上中里店と横浜十日市場店で、8月31日から9月2日にかけ宅配・テイクアウトで提供された食事を食べた28人が下痢などの症状を訴え、社内検査で生ウニから腸炎ビブリオ菌が検出された。
魚屋路は全24店を所管する保健所に届け出を行い、19日までに17店が営業停止の行政処分を受けた。営業停止期間が過ぎた店もあるが、営業再開の時期は未定としている。
魚屋路は、ファミリーレストランの「ガスト」「バーミヤン」を手がける、すかいらーくレストランツが運営している。食中毒や店舗休業などの告知は当初、すかいらーくHDのホームページ(HP)ではなく、魚屋路単体のHPだけだった。
全店の休業についても魚屋路のHPで公表したが、12日夜になってすかいらーくHDのHPでも告知するようになった。マスコミ向けの発表はなく、記者会見さえ開かれないままだ。
すかいらーくHDでは、食中毒は各チェーンで対応するのが原則だという。小さなチェーンの食中毒に、グループ本社は頭を下げないということなのか。食の安全を軽視したと受け取れかねず、上場企業としての説明責任が問われる。
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