ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)が19日、公式Twitterで「過度な露出はお断り」と異例の呼びかけをした。一部の女性インスタグラマーたちが下着のように見えるコスプレ衣装で撮影した写真を投稿していたことを受けての対応とみられ、トレンドワードに「下着ユニバ」が入るなど反響が広がっている。
ハロウィンシーズンでテーマパークが盛り上がる中、USJ公式アカウントは「お願い」と題し、「さまざまな仮装でパークを楽しむゲストを歓迎していますが、多くのゲストの安心安全のため、ルールとマナーへのご協力をお願いします。公序良俗に反する服装やパークにふさわしくない過度な露出はお断り、退場いただく場合があります」とルール順守を呼びかけた。
USJ公式サイトの「ルールとマナー」の項目によると、パーク内での仮装について「公序良俗に反する服装、および公然わいせつ罪などの法律に抵触する服装(パークにふさわしくない過度な露出、刺青など)」といったものを禁じている。今回のツイートは改めてルールとマナーを周知したものだ。
この呼びかけの原因となったとみられているのは、17日ごろから批判を呼んでいたInstagramの投稿だ。フォロワー数2.7万人ほどの女性インスタグラマーが「自慢のお友達!その日のユニバ1可愛かったかもな」などと記し、「#usj」「#ハロウィンコスプレ」といったハッシュタグと共に仮装した5人での集合ショットを公開(現在は削除)。5人のうち2人が一見すると下着にも見える露出度の高い衣装をまとっており、胸の谷間や太ももをあらわにしている女性もいた。
これがTwitterなどで拡散され、「小さい子どもがいる場所で露出しすぎ」「インスタ映えよりルールを守って」「ディズニーだったら即アウトだけどユニバならいいの?」「ユニバに限らず、これで外歩いてたら普通に常識ない」といった批判が殺到。女性は「写真を撮る瞬間以外はずっとパーカーとかカーディガン着て前も閉めていました」などと釈明し、一部では「ハロウィンの時期ならこの程度はいいのでは」といった擁護の声もあったが、圧倒的に非難の声が多く炎上状態になっていた。
これに対して、USJが公式見解として「パークにふさわしくない服装」と注意喚起したことになる。ツイートでは比較的やんわりとした表現になっているが、19日付の「女性自身」WEB版(光文社)の記事では、取材対応したUSJ広報室が「服装についてはパークとして看過しているわけではなく、認められない格好」「パークに入ってから着替えて、撮影をされて、それをあげられたとしたら、非常に残念」と怒りがにじみ出たコメントをしている。
「下着ユニバ」がトレンドワード入り
テーマパーク内での服装については、2016年に東京ディズニーランドにパジャマ姿で来場した女性が炎上したこともあった。入り口でクルーに止められたそうだが、現地で買った別の服を羽織って入場し、パーク内で脱いで撮影していた。「ミニーの家」でキッチンに足を乗せるマナー違反をしていたこともあり、この時は制服ディズニーならぬ「パジャマディズニー」として批判の的になった。
これを引き合いに、今回は「下着ユニバ」という言葉が誕生してTwitterでトレンドワード入り。それがきっかけとなって「コスプレイヤーでも露出が多い時は肌色のタイツを着ているのに」「あんな格好でUSJで写真を撮ってインスタにあげないと承認欲求が満たせないのは現代の闇」「アウターを着てたと弁解してるけど、それを脱いだら下着同然の格好って露出狂と同じでは」といった意見も寄せられ、さらなる議論が巻き起こっているようだ。
テーマパークは非日常を楽しむ場所ではあるが、その夢の空間の世界観を壊さないために最低限のマナーが来場者にも求められるといえそうだ。