ポテトチップスの代名詞的存在の「プリングルズ」。その内容量が容器に対して少なすぎると驚きの声があがっている。容器の高さが20cm弱なのに対し、「約8cmが空白だった」と報告する向きもある。その実態に迫った。
世界140カ国以上で販売され、年間10億ドル(約1500億円)以上売り上げている、ポテトチップス界のガリバーともいえるプリングルズ。1968年に米国でプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)が発売し、2012年にケロッグ社が事業を買収。日本では1994年から販売が始まり、2020年4月から日本ケロッグが直販する現在の体制となっている。
前身のP&G時代から数えると、約60種類のフレーバーを発売し、常に新しい顧客を開拓しつつも、定番の味も根強いファンをつかんで離さなかった。
そんなプリングルズについて、蓋を開けて「1枚も食べていないのに指が届かない」と嘆く声がXに投稿されると、その投稿の表示回数は900万回を超え、「そんなに中身減ったの?」と驚きの声があがるとともに、「測ってみたら上部8cmほど空白だった」など実際に計測した人も現れた。
プリングルスを開けてまだ1枚も食べていないのに、指が届かないのだが… pic.twitter.com/5HUFGQl6pI
— (っ´∀`)っ ゃー (@nullpopopo) March 31, 2024
開けた瞬間「おお……」と困惑して思わず空白の深度を測ってしまったことがあるのですが、上部8センチほどが空白だったことをここにご報告いたします。 https://t.co/4LFDbNVs9H pic.twitter.com/LqJg0NLwJO
— みとせのりこ❄️4/29(月祝)@南青山MANDALA (@snow_blanc) March 31, 2024
そこで、Business Journal編集部でも実際に購入してみたが、蓋を開けてみると、かなり上のほうまでポテトチップスは入っていた。計測してみると、“空白”は容器上部から約2cmだった。ショート缶も購入して計測してみたが、やはり同じ程度だった。しかも積み重なったチップスの脇にも数枚落ちていたことから、「上部8cmほど空白」というのは、多くが横にずり落ちたり、割れたりしたことが原因ではないかと思われる。
さらに、日本ケロッグの広報部に問い合わせてみると、2022年9月に現在の内容量(ロング缶105g、ショート缶53g)に改定され、それ以降は変わっていない。しかもその際、内容量の変更に合わせて容器もサイズが縮小しているという。確かに、それ以前は110gだったので、かつての量と比べ少なくなったと感じる人もいるのだろう。また、輸入品など米国版のプリングルズは165gあり、なおさら105gは少なく感じるのかもしれない。
だが、ネガティブなことばかりではない。プリングルズに関してSNS上の声を見てみると、「おいしくなった」という声も散見される。特にそれは「サワークリーム&オニオン」味について顕著のようだ。実は2015年から、アジア向けにはサイズとフレーバーを変えて、マレーシアで生産されている。そこで、アメリカ版に比べて「味が落ちた」「おいしくなくなった」という声が出ていた。
同社によると、その後、チップスを変更したことで「サワークリーム感が増した」とのアンケート結果が出ているという。「おいしくなった」というのは気のせいではなく、実際に味が変わっていたのだ。気になった方は自身の目と舌で確かめてみてはいかがだろうか。
(文=Business Journal編集部)