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中国の製造業生産高、世界の3分の1に=22年―英業界団体

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広東省広州市の衣料品工場=6月(AFP時事)

【上海時事】英国業界団体メークUKはこのほど、2022年の製造業国ランキングを発表し、中国の製造業生産高が5兆0600億ドル(約740兆円)で世界全体の約3分の1を占めた。中国共産党系紙「環球時報」は欧米諸国が「チャイナ・プラス・ワン」を追求し、中国からの直接調達を減らす中でも中国が世界で最大の製造業国家の地位にあり続け、存在感を示したと強調した。

 ただ、ウィズコロナ移行後の中国経済は外需と供給サイドの後押しに支えられ、内需は依然として落ち込んでいる。中国国家統計局がまとめた今年7月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は49.4で、3カ月連続で景況拡大と縮小の分かれ目となる50を下回った。

 調査対象に中小企業や輸出企業が比較的多い財新とS&Pグローバルがまとめた7月の中国PMIも49.8となり、9カ月ぶりに節目の50を下回った。

 中国指導部は7月末に開かれた共産党中央政治局会議で、米中対立が激しくなる中、ハイテク分野における自前技術の開発を急ぐ方針を示した。ただ、先端製造業への多額の投資が過剰生産などにつながり、デフレを加速させると懸念する声も上がっている。

 経済専門家は「中国製造業が高い競争力を持ち、輸出が好調を維持したとしても、弱い内需を相殺するには不十分だ」と指摘。突然の政策転換や政府各部署の相反する方針が市場ショックを悪化させ、企業や消費者の信頼を損ねている。企業や個人は長期的な計画を立てることが困難になり、内需低迷が続く要因の一つとされる。

◇2位米国、3位日本

 米国は2兆6900億ドルで2位、日本は8500億ドルで3位につけた。欧州の主要製造業国であるドイツの製造業生産高は7510億ドルで、世界第4位。インドと韓国がこれに続いた。

 メキシコは中国の投資増を受け、7位にランクアップ。ロシアは国防生産の増加で8位に浮上した。6月初めに発表された世界銀行のデータによれば、ビッグマック指数の根拠となる購買力平価(PPP)ベースでロシアは日本を抜いて世界第4位の経済大国になった。

 一方、英国が初めて世界の製造業トップテンから脱落。欧州や日本など先進国の経済が新興国に追い抜かれつつある世界経済構造の変化を反映している。(了)
(記事提供元=時事通信社)
(2024/08/11-19:26)

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