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藤原実「気になりませんか?」

副業や一人社長の強い味方、割安に雑務“以上”をこなす秘書サービスを受けるためには?

文=藤原実/藤原実税理士事務所所長、内閣府所管 公益財団法人 生涯学習協議会認定ビジネスモデル・デザイナー
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 このサービスの場合、サービスに申し込むというわけではなく、人物を採用するという形になります。したがって、雇用側が希望すれば、実際に面談をしてから採用決定することも可能です。リアルにその秘書とはつながりをつくれることになりますから、オンラインだけでは済まない業務や、より秘匿性の高い業務をお願いする可能性もありえます。例えば、「会社にかかってきた電話に、代わりに在宅勤務スタッフによる応対」「資料請求があった時に、代わりに送付」「商品の申し込みがあった時に、代わりに入金確認や発送」「請求書や領収書の送付」「銀行口座への入金確認もやってもらい、その確認直後に、即、商品を発送」などが考えられます。

 当然、個別に業務を依頼することになりますから、コストはオンラインベースのアシスタントよりもかかります。ただし、時給ベースでの契約からスタートすることがほとんどなので、正社員雇用よりはコストを抑えながら業務をお願いできそうです。時給は、その秘書のスキルによりさまざまですが、派遣社員の秘書程度にはかかるようです。当然、ウェブの制作などができるようなスキルを持っている場合には、そこそこ高い時給が必要になってくるわけです。

●必要性増す、秘書紹介サービス

 おそらくこれらアシスタントサービス、秘書紹介サービスは、これからも必要とされるものになるでしょう。

 その理由の一つは、政府自体が起業数を増やすように推し進める政策をとっているからです。長年日本の起業数は諸外国に比べて少ないといわれてきました。昨今では、開業数よりも廃業数が上回る状態で、放っておけばどんどん事業者は減っていきます。仕事をして稼いでいく人が減るということは、雇用される人も減りますし、税収も減るわけですから、国の将来として良いことはありません。そのため、創業補助金をはじめとして、あの手この手で起業する人を増やそうとしています。

 また、既存の企業側も、昔ほど副業に対して厳しい目を光らせなくなっているともいえます。書店に行っても、副業本の棚にはさまざまな種類のビジネスを勧めるモノがあります。転売、アフィリエイト、ライター、輸入、輸出、週末起業などなど。
 
 起業して組織づくりが必要なほどに大きくなる人は一部です。やはり多くは一人、または少人数で運営されていく事業がほとんどでしょう。そうなった時には、専業であってももちろん、副業ならなおさら時間に追われることになります。すると、その業務遂行のためにも、スポットで外注・アシスタントを活用する、オンラインサービスの秘書にリサーチを依頼する、はたまた、在宅の秘書にルーティンワークをお任せする、というやり方が必要になってきます。

 たとえ企業勤務者であったとしても、副業をする機会が増え、あるいは、やむを得ず副業をせざるを得ないなら、社外の力をどう活用するかという視点が必要です。いわば、いかに自分がやらないか、裏を返せば、自分が得意な業務にどれだけ集中できる時間をつくり出すのかがキーポイントになります。その際、外部の力をどう活用するかを考えておけば、あなたは稼ぐことに神経を集中できるようになるでしょう。

 さらに、こういう場を求める側の事情も作用しています。待機児童の問題も背景にあり、子供が小さい間は日中家を空けることができないけれど、キャリアを中断したくない、できればすこしでも稼ぐ状態を続けておきたいと希望する女性は多いでしょう。そういう方が在宅でできる多様な働き方へのニーズも、高まっていくはずです。

 やがて、あなたがどんどん稼いで忙しくなり、あなたの会社が一人社長だけでは回らなくなり、人材が増えていく過程において、正社員としての秘書を雇う日がやってくることになるかもしれません。

藤原実/藤原実税理士事務所所長、内閣府所管公益財団法人日本生涯学習協議会認定ビジネスモデル・デザイナー<R>

藤原実/藤原実税理士事務所所長、内閣府所管公益財団法人日本生涯学習協議会認定ビジネスモデル・デザイナー<R>

税理士。内閣府所管公益財団法人生涯学習協議会認定ビジネスモデル・デザイナー。藤原実税理士事務所所長。1975年生。慶應義塾大学経済学部卒
moresutartups.net 藤原実税理士事務所

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