ビジネスジャーナル > 企業ニュース > Softbankニュース > LBO手法の買収に潜む危険な罠  > 3ページ目
続「危ない300社リスト」。さとうベネックが民事再生法を申請

「ソフトバンクは成功例」危ない300社が落ちたLBOの罠

2012.09.18 2013.11.01 22:21 企業

 失敗例は、米大手新聞「シカゴ・トリビューン」を傘下にもつトリビューン社の買収。07年に米国の投資家、サミュエル・ゼル氏がトリビューン社のもつ資産を担保に7000億円を借りて買収した。しかし、08年12月に1兆2000億円の負債を抱えて「チャプター・イレブン(chapter 11)(米連邦破産法)を申請した。日本でいう民事再生法である。利益が出ていない企業をLBO方式で買収すると有利子負債だけが膨らんで、あっという間に破綻することになる。

 さとうベネックの民事再生法の申請はLBOの悪しき実例だ。買収したダイセン、買収されたベネック、双方とも一銭の得にもならなかった。儲かったのはLBO資金を全額回収したSBIだけだ。

 経営者は「元手がなくてもLBOで買収できますよ」という金融機関の甘いささやきに、夢々、乗ってはならない。
(文=編集部)

BusinessJournal編集部

Business Journal

ポジティブ視点の考察で企業活動を応援 企業とともに歩む「共創型メディア」

Twitter: @biz_journal

Facebook: @biz.journal.cyzo

ニュースサイト「Business Journal」

『ハゲタカ DVD-BOX』 ハゲタカ・ファンドってすごい言葉。 amazon_associate_logo.jpg