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ただし、市区町村営、独立行政法人都市再生機構(UR都市機構)、住宅供給公社などの公的な賃貸住宅では、明確な収入基準が存在するので、それを満たさなければ入居審査で落ちてしまいます。
●連帯保証人の審査
次に審査対象となるのが、連帯保証人です。
連帯保証人についても、本人と同じように年齢や勤務先、年収などが審査の対象となりますが、まず大前提として「実際に連帯保証人を引き受けるか」という意思確認をいたします。
これも実際にあった話ですが、連帯保証人の承諾書に申込者の親の署名と捺印があったものの、どう見ても申込者本人と筆跡が同じなので電話で確認したところ、親は話すら聞いていなかったケースや、記入されていた連絡先には該当する人物がいなかったケースなどもあります。
本人の審査が通って、連帯保証人が通らなかった場合には、費用はかかるものの保証会社を利用することで入居審査をクリアすることはできます。この場合、保証会社の審査も受けることになるので、金融機関やクレジット会社と同等の厳しさになります。
ほかにも、大家の意向によっては対面で入居希望者の人物査定をすることもあります。
さて、どうしても入居したいのに審査が通らないケースでは、どうすればいいのでしょうか? 最終的には貸主の判断になりますが、金銭的な不安があって審査が通らない場合などは、1年分の賃料を先払いして定期借家契約にするなどの条件変更で契約に至る場合もあります。
ひと口に「審査」といっても、明確な基準があるケースは少ないのが現場の実際です。
(文=秋津智幸/不動産コンサルタント)
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