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33年度に利払い費8.7兆円増=金利1%上昇で―財務省試算

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金利上昇による国債利払い費への影響

 財務省は4日、長期金利が従来の想定より1%上昇した場合、2033年度の国債(借金)利払い費が8.7兆円増えるとの試算を公表した。日銀がマイナス金利政策を解除して17年ぶりの利上げに踏み切り、今後は利払い費の増加が財政を一段と悪化させる恐れがある。

 同日の財政制度等審議会(財務相の諮問機関)分科会に提示した。試算は、1%の金利上昇で25年度の利払い費が従来想定の11.1兆円より0.8兆円、26年度は13.2兆円より2兆円、それぞれ増加すると見込んだ。

 財政審は、政府が6月にも策定する経済財政運営の基本指針(骨太の方針)に反映させるため、早ければ来月、建議(意見書)をまとめる。会合では、委員から財政健全化を急ぐべきだとの意見が続出。「財政収支の悪化が民間企業の資金調達に悪影響を与える恐れがある」「債務残高対GDP(国内総生産)比を継続的に引き下げていくべきだ」などの声が上がった。

 分科会の増田寛也会長代理は、会合後の記者会見で「『金利のある世界』に戻るなど、環境の変化を踏まえてよく議論していきたい」と語った。 

 政府の24年度一般会計予算は過去2番目の112兆円超。国債の償還や利払いに充てる国債費は過去最大の約27兆円と、予算総額の約24%を占める。国債残高は1000兆円を超え、骨太方針では現行の財政健全化目標の見直しが焦点となる。(了)
(記事提供元=時事通信社)
(2024/04/04-19:17)

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