「私の会社では、夏場は2、3時間おきに女性社員が男性社員に制汗スプレーをかけてあげる“消臭タイム”があるんです。数年前に来客から『このオフィスは臭う』という指摘を受けてしまい……(苦笑)。それからニオイへのエチケット意識を高めようと、数年前から実施するようになりました」
そう話すのは、20代の女性会社員。営業などで外から戻ってきた汗だく男性社員たちから発せられる体臭は、時に仕事に支障をきたすこともあるようだ。
今年は“ドライシャンプー元年”
女性を対象にしたアンケート調査(2019年7月19日~7月23日、「グノシー」の女性ユーザー1688人が回答、「Gunosyリサーチ」調べ)では、「男性の臭いで不快感を感じたことはありますか?」という質問に90.46%がYESと答えており、「男性の頭皮、首周りの臭いが気になったことはありますか?」という質問にはYESが68.63%との結果が出ている。
「スメハラ」(スメルハラスメント=体臭などにより周囲を不快にさせること)という言葉も認知され、夏の暑さは年を追うごとに厳しいものになっている。汗ばんだ頭皮から悪臭をまき散らしてしまい、仕事場や電車内で肩身が狭い思いをする男性も少なくないだろう。
その悩みを解決してくれるのが、新たなニオイのエチケットツールとして注目を集める“ドライシャンプー”だ。スプレー式でサッと頭皮に吹きかけるだけで簡単にニオイなどのヘアケアができ、洗髪後のような爽快感を得られるとあって、デキる男の必需品になりつつあるという。
「今夏から新世代のドライシャンプーを各社が発売しており、競争が激しくなっています。今年は、まさに“ドライシャンプー元年”といえるでしょうね」と話すのは、今年4月に「スエロス デオドライズシャンプー」(以下、スエロス)を発売したミネルバコスメティックスの代表取締役社長を務める寺嶋聡史氏だ。
「スエロスの企画が動き始めた2年前の時点では、国内のドライシャンプーは水を使ったタイプのものがメジャーでした。ですが、海外でよく使われるパウダータイプのほうが頭皮の油分を吸い取って乾燥する作用があるので、頭にかけてこすって払えばニオイの元がしっかり取り除けます。スエロスもこれを参考にしていて、さらにパウダーの粒子を細かくして頭皮に吸着しやすくし、ノズルを大きくすることで噴射力をアップしてリフレッシュ感を強めるなど、独自色も持たせているのです」(寺嶋氏)
スエロスは自然由来の“頭皮の香水”
スエロスは発売後、アマゾンの総合ランキングでも上位となるなど、ブーム前夜のドライシャンプーシーンでいち早く支持を得ていたパイオニア的商品だ。実際、スエロス発売後にパウダータイプの類似商品が続々と登場している。
15年以上の美容師経験がある寺嶋氏は、福井県内で3店舗の美容室を経営するなかで顧客のニーズを探るカウンセリングも行っている。そこで悩みが多かった“髪のニオイ”に役立つアイテムということで、スエロスは企画された。