長引く新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、続々とテレワークの継続や拡大に乗り出す企業が増加している。ヤフーは9月29日、10月1日から「無制限リモートワーク」に移行することを発表。みずほフィナンシャルグループも同日、銀行・信託銀行・証券など、都内の本社勤務の社員約1万2000人の内、約3000人を常時テレワーク勤務とすることを決めた。
そんななか、意外なものが注目を集めている。イオンが発表した「高脚こたつ」だ。天候も秋めいて肌寒くなってきたこともあってか、Twitter上では「在宅勤務向けこたつ発売」が29日午前、トレンド10位に浮上。「悪魔の発明だ…」「発想が強過ぎる」などと称賛の声が相次いでいる。
イオンの「高脚こたつ」は天板側面にコンセントとUSBコネクターを配置。幅90センチ、奥行60センチ、高さ68センチで、パソコンチェアやダイニングチェアと組み合わせても使用することが可能な設計だ。消費税抜きの価格は1人用が2万5800円、4人用が同3万800円。量販店の一般的なこたつに比べると少々割高だが、Twitter上では以下のような声があいつでいる。
「めちゃくちゃいいなこのコタツ!レトロな和室だけどデバイス環境整いまくり…なんて部屋もつくれちゃう」
「顧客が本当に欲しかったもの」
「『在宅勤務向けこたつ発売』ってなんだよ オフィス勤務向けこたつがあんのか? と思ったら、これ在宅勤務じゃなくても欲しいぞ」
こたつの電気代は電気ヒーターやカーペットの半分以下
ここで気になるのは電気代だろう。冬季の消費電力に詳しい東北電力(仙台市)関係者はこたつと他の暖房器具のコストパフォーマンスについて次のように解説する。
「イオンさんの新商品の消費電力のカタログスペックは最大600ワット、 最小90ワットということで、脚の高さがあるので一般的なこたつより若干大きいです。ですが、そもそもこたつは他のスポット暖房器具と比べて、非常にコスパが良いのです。最近のご家庭は、エアコンなどと併用してそうしたスポット暖房を使われていることが多いので、こたつを効果的に使用されると経済的だと思います。
各暖房器具の一般的な1時間あたりの電気代は、8畳向け電気ストーブが12~25円、3畳のホットカーペットが10~13円くらいです。一方、4人用こたつは2~4円で半分以下です。
もともと布団で温かい空気を逃さないようにするつくりなので、非常に効率的です。ただ、仕事で使うと眠くなってしまうかもしれないので、そこは注意が必要ですね」
(文=編集部)