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宇多川久美子「薬剤師が教える薬のリスク」

胃腸の不調でがん、動脈硬化、認知症のリスク増…プチ断食、見た目の若さや健康に劇的効果

文=宇多川久美子/薬剤師・栄養学博士
胃腸の不調でがん、動脈硬化、認知症のリスク増…プチ断食、見た目の若さや健康に劇的効果の画像1「Thinkstock」より

「いつも胃が重い」
「すぐにお腹が痛くなる」
「あまり食欲がない」

 こんな胃腸のお悩みをお持ちではありませんか。

 そしてそれを「体質だから」「病院に行くほどではない」などと、そのままにしていませんか。不調が日常化することによって、それが当たり前になり、気にもとめない状態になってしまっている人もいるかもしれません。

 または、胃腸の不調で受診して、ピロリ菌の有無を調べたら陽性だったので、ピロリ菌の除去を薦められているという方もいるでしょう。

 胃を酷使している方、ピロリ菌の除去を考えている方、まずは“ファスティング”をしてみませんか。ファスティングとは、半日から5日ほど食べ物を摂らず、水や栄養ドリンクだけで過ごすことで胃腸を休める方法です。

 ファスティングによって働き過ぎの胃腸を休めてみると、「こんなに身体が軽く感じるなんて」「なんて快適なんだろう」「普段いかに食べ過ぎているかがわかった」と、驚きの声がよく上がります。

 胃腸の不調は、胃がんや大腸がんだけでなく、動脈硬化、糖尿病や認知症とも関連があることがわかっています。

 今ではすっかり常識になりましたが、免疫細胞の8割は腸にあるともいわれています。日々働き続けている胃腸を休めることによって不調を解消し、全身の病気を引き起こす身体から抜け出しましょう。

健康な胃腸とは

 胃腸は食べものを消化し、栄養を吸収する大切な臓器であるだけでなく、免疫力を高める重要な役割を担っています。

 正常な状態の胃は、ピンク色で胃粘膜がしっかり分泌されているので光沢があります。疲れた状態の胃は粘膜が薄いので光沢がなく、色あせて白っぽくなります。

 正常な腸は憩室(腸の中の窪み)が少なく、腸内フローラも整っています。憩室が多いと、その中で細菌が繁殖して炎症が起こりやすくなります。また腸内細菌の種類が多く善玉菌や悪玉菌のバランスが整っていると、免疫力が上がり病気になりにくい身体になります。

 胃腸をしっかり休めることによって、健康な胃腸をつくることができます。

宇多川久美子/薬剤師・栄養学博士

宇多川久美子/薬剤師・栄養学博士

薬剤師として20年間医療の現場に身を置く中で、薬漬けの治療法に疑問を感じ、「薬を使わない薬剤師」を目指す。現在は、自らの経験と栄養学・運動生理学などの豊富な知識を生かし、感じて食べる「感食」、楽しく歩く「ハッピーウォーク」を中心に、薬に頼らない健康法を多くの人々に伝えている。『薬剤師は薬を飲まない』(廣済堂出版)、『薬が病気をつくる』(あさ出版)、『日本人はなぜ、「薬」を飲み過ぎるのか?』(ベストセラーズ)、『薬剤師は抗がん剤を使わない』(廣済堂出版)など著書多数。最新刊は3月23日出版の『それでも「コレステロール薬」を飲みますか?』(河出書房新社)。

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