夏休みが楽しいと思っていたのは、いつ頃までのことだったのか……。親になって初めて分かる、夏休みのえげつなさ。ずっと家にいる子ども、すぐ食べ物を請う子ども、遊びに行こうとせがむ子ども、そして一向に宿題に取り掛かろうとしない、子ども。
昨今もはや「自由研究」とは、親の一大事とされる。そもそも「自由」も「研究」も分からない子どもに自ら課題を見つけそれに対する調査や実験を行えというのが無理な話だ。だからといって親とて「自由」も「研究」も実際分からない。息子の小学校時代は毎年殺伐とした空気の中で、親子で何とか課題を終わらせていたことを思い出す。
そんな息子も中学生になり、もう大丈夫だろうと思っていたら……やっぱりあるんです、中学校にも「自由研究」が。今年こそは子どもの意志と興味に基づいた(さらに親がかりではない)、本来的な意味の「自由研究」を完成させたい。そこで見つけたのがこちらの商品。沖縄セルラーの水耕栽培キット「やさい物語」だ。
社内ベンチャー制度の一環として2014年から野菜工場を試験運営している沖縄セルラー。沖縄は夏の高温や台風被害により安定して露地栽培をするのが難しい土地。そこで環境や気候に左右されない野菜づくりとして、工場野菜に着手しているというわけ。「やさい物語」はその技術を家庭向けにアレンジしたハイテク商品なのである。
食べることだけは得意な息子。部屋の中で野菜の栽培ができるというこのキットに興味津々。さっそく取り寄せて、息子史上最速で夏休みの自由研究がスタートした。
段ボールから機器を取り出す。主さは4キロくらい、幅は50cm弱、高さと奥行きはそれぞれ30cm強といったところ。まずは置き場所だが、意外とピッタリくるところを発見! 玄関の靴箱の上である。我が家のデッドスペースに「やさい物語」はピッタリ収まった。光が入らないため、植物の栽培は(おそらく)不可能な我が家の玄関だが、こちらは土いらず、照明はLED。全く問題ない。
そしてこれが「やさい物語」の最大の特徴と言えるだろう。操作はすべてペアリングしたアプリで行うのだ。息子が最も食いついたのもここ。中学生になり生意気にもスマホユーザーとなった息子。友だちとLINEするかゲームするかしかなかったスマホが立派な学びのツールに。
本体の内部にはカメラが搭載され、栽培している植物を1日3回撮影し、専用のストレージに自動でアップしてくれる。離れていても、植物の育ち具合をチェックできるのだ。さらに気温や湿度の推移はグラフで表示され、給水のタイミングもアプリで通知。LEDの点灯制御も細かく設定できるので、スマホさえあればどこにいても研究・観察が出来てしまう。これは通信事業者である沖縄セルラーならではの技術なのだろう。夏休み中、ほぼ部活のトレーニングに明け暮れる息子には、大変ありがたいサービスだ。
さっそく付属のリーフレタスの種まきをしてみた。容器に水を張り、種まきスペースとなるたこ焼き器のような形状の受け皿をセッティング。土はないので、種は小さなスポンジに撒く。この状態で2日間ほど休ませて、それからいよいよキットのパワーボタンをオン! LEDの光があふれだす。無事栽培がスタートした。
それからは暇を見つけてはスマホのアプリに上げられる写真とにらめっこをする息子。栽培開始してまもなく、茶色い種が割れ、中から小さな双葉が顔を出した。「ママ! 芽が出たよ!!」と大喜びする息子。すっかり生意気な中学生になってしまったと思っていたが、こういう瞬間はやっぱり子どもなんだな……と謎の感慨を覚える。
正直、この時点でめちゃくちゃうれしい
今回はレタスの種にチャレンジしたが、たとえば残ってしまったクズ野菜だったり、いつもはすててしまうかぼちゃやトマトの種だったり、身近な食材を利用して発芽を観察することも可能。普段買うだけの野菜がどのように作られているのか、どうやって大きくなるのか、「食育」という観点からも、子どもにとって非常に価値のある体験になりそうだ。何より自分で育てた野菜を食べるという経験――野菜嫌いにも一役買ってくれそう。
今はまだ小さな芽が出たばかりの、うちの「やさい物語」。「レタスが出来たらサラダにしようか」「から揚げと一緒に食べたい」など、捕らぬ狸の皮算用ならぬ“獲らぬレタスの皮算用”に余念がない息子。「そんなことよりこの観察をどうやってまとめるつもりなの?」「できました、食べましたじゃないんだよ」「ちゃんと考察して結論まで出さないと」など、やっぱり口出しせずにはいられない母である。
(文=西澤千央/ライター)
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