日本語の難易度を爆上げしている要因のひとつが、漢字である。文化庁では小学校に通う生徒が覚えるべき教育漢字を1,026文字と定めているが、日本社会で生活するなかで、必要最低限の知識とされている常用漢字は2,136字にも上るらしい。
漢字の難解な点は書き順が多く複雑な点、そして何よりも読み方が幾通りも存在している点ではないだろうか。単体でも恐ろしいほどの読み方があるというのに、漢字と漢字が合体して新しい単語が生まれると、読み方まで複雑になる現象はなんなのか。
そのような「いや、読めんやろ!」な読み方をしているものの、正しい読み方を知らないと恥ずかしい思いをしてしまう漢字30選が今、話題となっている。
どうりで変換されない訳だ! 難しすぎる読み方の漢字
実は読み間違えている漢字を30種類も紹介してくれているのは、けんたろ@kenlife202010さんである。さすがは普段から言葉の知識に関するポストをX(旧Twitter)で紹介しているけんたろ@kenlife202010さん。さすがは、われわれが「あれ? なぜこの読み方で文字変換されないんだろう?」と、一度は頭をひねった漢字ばかりが紹介されている。
実は読み間違えている漢字をまとめました。これだけでは収まりきらなかったのでリプ欄にも図解追加します。 pic.twitter.com/5Q94nMR5qn
— けんたろ (@kenlife202010) November 11, 2023
たとえば、ビジネスメールでもよく使われている「早急」という言葉。「急いで早く」の文字通り、とにかく急ぎで資料を作る必要のある時や、完全に忘れていた仕事に今から急いで取りかかるときなど、社内外の相手を問わず利用頻度が高い人も多いのではないだろうか。
今一度、自分の今までの読み方が合っていたのかどうか、要チェックである。
意味は通じているけど、読み方がわからない漢字は意外と多い!
また、ビジネスに限らず、日常的によく使う「貼付」という言葉。「あーこれに貼って出せばいいのね!」と意味はわかっているが、正しい読み方がわからないという方も多いのではないだろうか。
けんたろ@kenlife202010さんのポストに対するリプライ欄にも寄せられていた意見ではあるが、「雰囲気はわかる」「なんとなくは、わかる」という日本語の多さに、あらためて気付かされる。目の前に文字を提示されている場合はうろ覚えでも問題なく対応することができるだろうが、たとえば電話口で説明されたときや、口頭で指示を受けるときには、やはり正しい読み仮名を理解しておかねば、コミュニケーションをとることが難しくなってくるだろう。
もはや、日本語のほうが折れてくれるケースも出現中
ただ、日本語の読み方の難しさに心が折れそうになっているのは、あなた一人ではない。あまりにも読み間違いが頻発しているがゆえに、日本語の方が妥協して、読み方を増やしてくれたケースもあるのだ。
たとえば、けんたろ@kenlife202010さんがリプライ欄でコメントしているのは「重複」。物事がダブってしまっていることを意味する言葉だが、正しい読み方は室町時代から伝わる「ちょうふく」である。ただし、明治時代ごろからは「じゅうふく」という読み方も広まり、令和の現代ではどちらの読み方も国語辞典には掲載されているのだ。
あなたが間違えて覚えてしまっている読み方も、500年後ぐらいには正しい読み方の一つにカウントされているかもしれない。日本語の進化に期待しようではないか。とはいえ、令和の現代で仕事をしたり日常生活を営むなかでは、やはり正しい読み方を覚えておいたほうがなにかと便利であろう。
じつは今回、話題となっていたけんたろ@kenlife202010さんのポストだが、あまりにも勘違いされている日本語の数が多すぎてしまい、リプライ欄も含めると60種類もの言葉が紹介されている。この機会に読み間違いを正して、少しかっこいいオトナを目指してみてはいかがだろうか。
※サムネイル画像(Image:「けんたろ(@kenlife202010)」さん提供)