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ラファエルも収益激減で1億円借金…人気YouTuber休止相次ぐ、稼げない職業に

文=Business Journal編集部
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 YouTuber・ラファエルが資金難を理由にYouTuberのヒカルから1億3000万円の借金をしたと報告。ラファエルといえば、2014年からYouTubeでの活動を始めた先駆者で、チャンネル登録者数179万人(2月28日時点)を誇る人気YouTuberとして知られているが、昨年12月には「広告収益は10分の1に落ちてます」と告白。家賃約140万円の自宅マンションから家賃約40万円の物件に引っ越したことや、動画撮影・編集スタッフを削減したことなども明かしており、「夢のある職業」だったYouTuberの苦境が浮き彫りになりつつある――。

 ここ最近、人気YouTuberたちの厳しい状況が相次いで明らかとなり、話題を呼んでいる。シバター(チャンネル登録者数122万人)は昨年12月に配信された「Smart FLASH」記事で、自身のチャンネルの月間総視聴回数が5年前と比較して4分の1に落ちていると告白し、「ラファエルさんもヒカルさんもみんなだいたい同じだと思うんです」と推察。再生回数の低迷が目立っていた人気YouTuberの「ヴァンゆん」(同218万人)は昨年末をもって無期限の活動休止に入り、「はなおでんがん」(同173万人)は今年3月末をもって解散することを発表するなど、活動継続が困難になるケースも出始めている。

 そんななか、ラファエルは今月公開した動画内でヒカルのもとを訪れ、「お金が厳しい。ちょっとヒカルさんにお金を借りられないかなって。一応、1億くらい」と申し入れ。「固定費だけでも600万浮いた」「一応、返せる見込み。これは固いです」と説明し、利息3000万円という条件でヒカルから借金をすることに成功した。

 ラファエルは20年に自身の年収について5億円以上であることを明かしており、昨年7月にはヒカルのYouTubeチャンネルに出演した際に「月のアベレージ3000(万円)くらい」と話していたが、デジタルマーケティング会社プロデューサーはいう。

「ラファエルが本当に動画制作を継続するためのお金がなくて1億円を借りる必要があったのかは疑問。動画内でラファエルが利息分の3000万円について『払うつもりないもん』と言うあたりにネタ感を感じるし、再生数稼ぎの話題づくり狙いでやったのかもしれない。

 ただ、YouTubeで稼ぐことが難しい状況になっていることは間違いない。3~4年くらい前には広告収入は『1再生あたり0.1円』が目安といわれていたが、今ではその数分の1まで落ちている。さらに、新規参入者が激増したことで競争が激しくなり、一動画当たりの再生数が減っていることも重なっている。

 人気YouTuberというイメージもすっかり定着した本田翼や川口春奈、仲里依紗など女優に加えて、『かまいたち』や『霜降り明星』『チョコレートプラネット』ら人気お笑いタレント、さらにはジャニーズのタレントまでこぞってYouTubeに参入。芸能界の一線で活躍するプロたちが大量になだれ込み、YouTube全体にメジャー感が強まった一方、まだ競合が少なかった頃に素人同然の状態から活動を始めて続けてこられたYouTuberたちが淘汰されつつあるのは、ある意味で必然かもしれない」

インパクト重視の動画の収入単価は下落傾向?

 YouTuberにとって「おいしい」とされる仕事が、企業タイアップ案件だが、現実は厳しいと、あるYouTuberは明かす。

「企業から数百万円をもらって、その企業の商品やサービス、もしくはその企業自体のPRを請け負うわけだが、当然ながら効果を求められるので、スタッフの人件費を抑えるために最低限の人数で、睡眠時間を削って企画立案から準備、撮影、編集をしなければならず、文字通り骨身を削ることになる。

 最近では企業がこぞって広告媒体としてYouTube動画の価値に目をつけたことで、YouTuberに高い金を払うならタレントやプロの制作会社を使って質の良い動画をつくろうという動きが出始めており、YouTuberは商売あがったりという状態になってしまわないかが心配。個人的には、あと2~3年はYouTuberとしてがんばったらこの世界から足を洗い、貯めたお金で新たな事業を展開していく計画」

 一方、専門性の高い動画などはそれほど収益性は落ちていないという指摘もある。たとえば、武田塾英語課課長でTOEIC満点102回の実績を持ち、英語学習のノウハウに関する動画を多数投稿している「もりてつ」氏(メインチャンネル「Morite2 English Channel」の登録者数26万人)は、2022年の年間収益が2000万円を超えていたことを公開している。また、実業家の堀江貴文氏はYouTube動画内で「みんな相当収入が減ってるでしょ。でも俺のYouTubeは、観ている人たちの平均年収が高いからさ。ここ数カ月はアメリカのGAFAM株崩壊みたいなのがあって広告減ったけど、そこまでじゃない」と明かしている。

「再生時間が短い動画や『店に突撃してみた』系の単にインパクト重視の動画の収入単価は下落傾向にあり、こうした動画を量産して稼いできたYouTuberは厳しくなるだろう。YouTubeの運営元であるグーグルは、検索エンジンサービスでも『より人の役に立つコンテンツ』を検索結果の上位に表示させると明言しており、その傾向は今後強まっていくとみられる。YouTubeというプラットフォームが成熟化し、素人に毛が生えた程度のYouTuberや突撃モノ企画などで続けてきたYouTuberなどは淘汰されるだろう」(前出・デジタルマーケティング企業プロデューサー)

BusinessJournal編集部

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