Androidスマホユーザーなら、Googleの標準アプリとして「Googleフォト」と「Google One」があるのはご存じでしょう。いずれもクラウドストレージサービスですが、この2つはいったい何が違うのか明確に答えられる人は少ないと思います。そこで今回はGoogleフォトとGoogle Oneの違い、そして、他社のクラウドストレージと比較してみたいと思います。
Googleフォトは写真の管理アプリで、Google Oneはその保存先
Googleが提供するスマホ用OS「Android」では、標準アプリとして「Googleフォト」と「Google One」が用意されています。
まず、GoogleフォトはAndroidスマホで撮影した写真やスクショ、ダウンロード写真などを保存&編集するためのアプリ。iPhoneにおける「写真」アプリと同じようなものです。
次に「Google One(グーグルワン)」はGoogleのストレージサービスであり、iPhoneでは「iCloud」に相当するもの。
GoogleのサービスであるGmail、フォト、ドライブのデータは、すべてクラウドストレージのGoogle Oneにバックアップされているのです。
Googleが提供するサービスでは無料で15GBまで利用可能ですが、これはGoogle Oneの容量のことであり、Gmail、フォト、ドライブで利用したデータの総データ量を表しています。
つまり、Googleフォトが画像を中心に保存&編集するためのアプリなのに対し、Google Oneはあくまでもクラウドサービスであり、Googleフォトを含むGoogleが提供するサービスのデータ保存先ということになります。
Google Oneの有料サービスはいくらで利用できるの?
もし、無料の15GBの容量が満杯になった場合は、Google Oneの有料プランを利用して容量を追加することが可能です。
Google Oneの有料プランは「ベーシックプラン(100GB)」が月額250円、「プレミアムプラン(2TB/2,000GB)」が月額1,300円、「AIプレミアムプラン(2TB/2,000GB)」がGemini Advanced(高性能AIモデル機能付)対応で月額2,900円となっています。
ちなみに、ベーシックプランの100GBには無料分の15GBも含まれるため、有料プランで追加されるのは実質85GBということになります。
また、年間契約すると16%割引が適用されるほか、最大5人と共有できたり、Googleフォトの編集機能(消しゴムマジック)なども利用可能となっています。
●Google One(公式)は→こちら
■Google Oneの有料プラン
【ベーシックプラン(100GB)】月額250円/年額2,500円
【プレミアムプラン(2TB)】月額1,300円/年額1万3,000円
【AIプレミアムプラン(2TB)】月額2,900円
※Gemini Advanced(高性能AIモデル機能付)対応
Google Oneは月額か年額の定期購入ですので、解約されるまで自動的に更新されることになっています。
契約期間内で定期購入を「解約」しても、定期購入の残りの期間中は引き続きGoogle Oneにアクセス可能。ただし、Google Oneの「削除」を選択すると、直ちに利用できなくなるので注意が必要です。
●Google One「Google One メンバーシップを解約する」は→こちら
また、もし自動更新できなかった場合でも7日間の猶予期間が設けられており、猶予期間中はGoogleアカウント内のすべてのアイテムやストレージにアクセスできます。
ただし、これを過ぎるとアクセスできなくなり、契約終了から2年が経過するとすべてのデータが消えてしまうことがあるので注意しましょう。
●GoogleOneヘルプ「購入、解約、払い戻しのポリシー」は→こちら
もし、GoogleOneの契約や解約方法などについて、もっと詳しく知りたい人は、こちらの記事を参考にしてください。
有料クラウドサービスならGoogle One以外の選択肢もある!
Androidスマホ用のクラウドストレージとして有料サービス「Google One」を利用する人は多いでしょう。
Andoridスマホのデータを自動的にバックアップできるのは非常に便利ですが、単に写真の保存先としてなら、他社のクラウドサービスを利用する方法もあります。
たとえば、Amazonが提供する「Amazon Photos」は無料会員で5GBまで、Amazonプライム会員なら容量無制限で写真用のストレージが利用できます。
Amazonプライム会員は月額600円(年額5,900円)ですが、すでに加入しているならこれを利用しない手はないでしょう。
●Amazon Photos(公式)は→こちら
また、パソコンでWindowsを利用している人なら、「OneDrive」がオススメです。
OneDriveはMicrosoftアカウントにサインインしていれば月5GBまで無料で利用できるクラウド。有料版は、現在Office系アプリを含むMicrosoft 365のクラウドストレージサービスとして提供されています。
料金は100GBが年額2,440円(月額260円)、1TB(1,000GB)が年額1万4,900円(月額1,490円)、最大6人で使える6TB(6,000GB)が年額2万1,000円(月額2,100円)となっています。
■OneDriveの料金
【Microsoft 365(5GB)】無料
【Microsoft 365(100GB)】年額2,440円(月額260円)
【Microsoft 365 Personal(1TB)】年額1万4,900円(月額1,490円)
【Microsoft 365 Family(6TB))】年額2万1,000円(月額2,100円)
もちろん、OneDriveはAndroidスマホやiPhone用のアプリも提供されており、パソコンとスマホ間でデータを共有できるのがとっても便利です。
●Microsoft「クラウド ストレージの価格とプランの比較」は→こちら
iPhoneユーザーなら、iPhone内のデータをすべてバックアップしてくれるクラウドサービス「iCloud」を利用していることでしょう。
iCloudは無料ストレージを5GBまで使えますが、すぐに満杯になってしまうので、有料版のiCloud+ にアップグレードする人も多いと思います。
有料版のiCloud+の料金は50GBが月額130円、200GBが月額400円、2TBが月額1,300円、最大12TB(月額7,900円)まで利用でき、最大5人まで家族とファミリー共有することも可能となっています。
しかし、“50GBでは足りないけど200GBもいらない”という人もいるかもしれません。その場合は、写真データのバックアップ先として、Google Oneの100GB(月額250円)を検討してみるのもアリでしょう。
●Apple「iCloud+」(公式)は→こちら
まとめ
いかがでしょうか? 今回はGoogle OneとGoogleフォトの違いについて解説しました。もし、無料で使える15GBを超えるようなら、有料サービスを契約してもいいでしょう。
もちろん、スマホの写真データはパソコンやUSB-C接続のUSBメモリなどにバックアップすることも可能です。
とはいえ、スマホで撮影した大切な家族写真などを保存するという視点で考えると、パソコンのHDDやUSBメモリが100%安全だとはいえません。
物理的に壊れたり、万一家が災害に見舞われてしまった場合には、すべての写真データが失われることになるからです。
その点、大規模な有料クラウドサービスであれば、まずデータが失われる心配はありません。筆者が過去の家族写真をすべてAmazon Photosにバックアップしている理由はここにあるのです。