Googleが販売しているスマートフォン「Google Pixel」。最新型のGoogle Pixel 8にはGoogleが手掛けるAIも搭載され、「AIスマホ」と言われるほど高性能なことで知られています。
しかし、スマホ初心者や、Androidスマホに明るくない人の中には、「Google PixelとAndroidスマホって結局何が違うの?」と疑問を抱いている人もいるのではないでしょうか。
この記事では、Google PixelとAndroidの違いについて画像付きで解説します。
【1】OSの開発会社と端末メーカーが異なる
結論から述べると、Google PixelもAndroidスマホの一種です。XperiaやGalaxyといったAndroidスマホと搭載OSは変わりません。
しかし「XperiaなどのAndroidスマホ」と「Google Pixel」は、OSの開発会社と端末メーカーが異なるという大きな違いがあります。
端末~OSまで一気通貫で製造しているのか、端末だけを製造してOSはAndroidを使うのがいわゆる「XperiaなどのAndroidスマホ」と「Google Pixel」の違いです。
Google Pixel(グーグルピクセル):OS・端末はともにGoogle
Google PixelはOSと端末ともにGoogle製。つまり「Google Pixel=Androidスマホかつ端末はGoogle製」という位置づけになります。
いわばAppleにとってのiPhoneが、GoogleにとってのGoogle Pixelに近いと言えるかもしれません。
Android(アンドロイド):OSはGoogle製、端末は機種による
いわゆる「Androidスマホ」は、「Android OS」を積んでいるスマホのことです。Google Pixel以外には、たとえば、SONY製のXperia、サムスン製のGalaxyなどが知られています。
【2】CPU
Google Pixelと、ほかのAndroidスマホのOSの違いについて解説します。
Google Pixel(グーグルピクセル):Google独自のプロセッサ
Google PixelはGoogle独自のCPUを搭載しています。たとえば、最新モデルのPixel 8シリーズが搭載しているのはGoogle Tensor G3です。
なお、筆者はPixel 6aを使用しています。6aで使用されているCPUは「Google Tensor」。ベンチマークアプリ「Geekbench 6」でスコアを測定してみました。
Android(アンドロイド):Snapdragon 8 Gen 2などが採用
Androidスマホは機種によって搭載されているCPUが異なりますが、「Snapdragon」シリーズが多く搭載されています。「Snapdragon」はシリーズ名の後ろについている数字が大きいほど高性能。たとえばハイエンドモデルには最上位モデル「Snapdragon 8 Gen 3」が搭載されています。
Google Pixel(グーグルピクセル)の代表的な端末
Google Pixelは、現在年に1度のペース、毎年秋に新作発表しています。
(画像引用:Google Store公式サイト)
Android(アンドロイド)の代表的な端末
AndroidスマホはOSとして広く公開されているため、Google Pixel以外にも様々なメーカーのスマホに搭載されています。代表的な端末をご紹介します。
Galaxy(サムスン製)
Androidスマホの代表格のひとつが、サムスン製のGalaxy。「Galaxy Z Fold 4」をはじめとする折りたたみスマホでも話題になりました。
なお、詳しくは以下の記事で紹介しているので参考にしてください。
Xperia(ソニー製)
ソニー製のXperiaも多くの人に知られているAndroid端末。
(画像引用:ドコモ公式サイト)
Xperiaについては以下の記事で解説しているので参考にしてください。
【詳細】Google Pixel(グーグルピクセル)とは
あらためて、Google Pixelの詳細について解説します。
前身はGoogle Nexusシリーズ:日本では米国と並ぶ人気
Google Pixelの初代が初めて発売されたのは2016年。その前身はGoogleがOEM製造していた「Google Nexus」シリーズです。
「Google Nexus」シリーズも日本では馴染みがあり、キャリアでも販売が行われていましたが、Pixelシリーズもアメリカと並んで日本人気が高く、2023年9月に発表された「BCNランキング」では、日本国内のAndroidスマホの実売台数の1位~3位、5位、9位、10位をPixelシリーズが占めたことでも話題になりました。
(参考元:ビジネス+IT)
Google製の独自プロセッサ(CPU)搭載
先述した通り、Googleは独自のCPUを搭載しています。最新モデルに搭載されているのは自社開発第三世代の「Google Tensor G3」です。
その他の特徴は?
Google Pixelの特徴のひとつとして、写真編集機能「消しゴムマジック」を使えるという点があります。CMでもおなじみの機能ですが、指先の操作だけで簡単に対象物を写真内から消すことができます。
【詳細】Android(アンドロイド)とは
Androidスマホについてもあらためて詳しく解説します。
Android(アンドロイド)は「OSの名称」
「Android」はOSの名称。つまり、Androidスマホは「Android」を積んだスマホの総称と言えます。
低価格帯のスマホが充実
AndroidスマホはCPUなどに大きく値段が左右されるため、値段のふり幅が大きいことも特徴のひとつ。iPhoneの場合はほとんどの機種が10万円を超えていますが、Androidスマホの中には1万円台で買えるスマホも少なくありません。
OSが広く公開されているため、安価な中国製スマホに搭載されているケースも多いです。いわゆる「格安スマホ」と呼ばれる端末は、ほとんどが中国製かつAndroidスマホです。
Google Pixel(グーグルピクセル)とAndroid(アンドロイド)はどちらがおすすめ?
Google PixelとAndroidスマホのおすすめポイントをご紹介します。
Google Pixel(グーグルピクセル)がおすすめな人
Google Pixelはカメラ性能が非常に高く、消しゴムマジックなどの写真編集機能も充実。そのため、写真が趣味の方におすすめです。またリアルタイム翻訳で会話をすぐに翻訳できたり、カメラを使ってテキストを翻訳することも可能なので、ビジネスに役立たせることも可能です。
加えて、記事の冒頭でもご紹介した通り、最新のGoogle Pixel 8ではAIを搭載。AIによる写真加工も実現され、たとえば無表情の人物写真を笑顔に変えるといった加工も可能。Pixel 8以降の端末は最新のAIを試したい方にもおすすめです。
Android(アンドロイド)がおすすめな人
Google Pixelはバランスのいいスマホですが、それなりの価格ではあります。より安価なスマホを求める方には、いわゆるAndroidスマホがおすすめ。たとえば1万円台のスマホはPixelよりも機能面ははるかに劣るものの、連絡用端末として使用するには充分。キッズスマホ代わりに子どもに持たせるのもおすすめです。
まとめ
誤解されがちですが、Google PixelもAndroidスマホのひとつ。PixelはOSと端末の両方がGoogle製。OSも端末もすべてApple社が作っているiPhoneと似た立ち位置にあります。一方、AndroidスマホはOSさえ「Android」であれば、端末はどのメーカーが作っても「Androidスマホ」となります。
そのため、「Androidスマホ」と一口に言っても、ハイエンドモデルから、1万円台の安い端末まで様々。選択肢が非常に多いため、自身の使い方やお財布と相談しながら選ぶことをおすすめします。