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無料貸出に反対で、出版界はボイコット

電子図書館がたった12館…遅れる日本の電子書籍サービス

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 一部の公共図書館が独自に電子図書館サービスに踏み出していくなか、国立国会図書館も蔵書の電子化を着々と進めている。

 「長尾構想」は出版界の反発にあったが、同館における電子図書館構想の礎は築かれてきた。2年前には改正された著作権法が施行され、資料を保存するという目的であれば著作権者の許諾なくデジタル化できるようになった。09年のGoogleショック(Googleと全米出版社の間で争われた著作権訴訟の和解が、全世界の出版社に波及するものだとして各国出版社を混乱させた事態)のときに付いた蔵書のデジタル化予算127億円を使い、900万冊の蔵書のうち、現在までに220万冊を画像データに電子化。そのうち、著作権処理を済ました40万冊をネットで提供している。68年までに受け入れた書籍と00年までに発行された雑誌が、デジタルで閲覧できるという。

 さらに、今年6月の著作権法の改正で、国立国会図書館が所蔵するデジタル図書・雑誌を公共図書館などに送信できるようになった。法律の施行は来年1月ではあるが、これから1年かけてシステムを改修し、再来年の早い段階で実施できるようにするという。送信する電子書籍は「出版社の営業活動を阻害しないように」という国会の付帯決議がついたため、絶版扱いの書籍が中心となる。

 また、今年6月に国立国会図書館法も改正。電子書籍・雑誌などのオンライン資料も紙の本と同じように国立国会図書館に納本することが決まった。施行は来年7月からで、無償でDRMがかかっていないものを対象に収集を開始する。

BusinessJournal編集部

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