「2ちゃん捜査騒動」の裏で、 ソーシャルゲーム運営会社が戦々恐々

　インターネット分野の問題においては、「情報通信を管轄する総務省、ビジネスサイドでは経産省、消費者保護・犯罪抑止の面では消費者庁や警察庁と、多くの省庁が手柄争いをしている状態」だという。その中で、各省庁が牽制し合う状況もあり、なかなか捜査のメスが入らなかったところが、2ちゃんねる捜査の進展次第で状況が変わる可能性が高い。

「特にこの５月、大きな収益源になっていた『コンプガチャ』が違法であると判断されるなど逆風の中にあり、かねてから”出会い系サイト代わりに利用され、犯罪の温床になっている”との指摘もあるソーシャルゲームの運営会社は、その矛先になりやすいと見られています。2ちゃんねると違い、『家宅捜索が入った』というだけでも、株価に深刻な影響が出ることは間違いない。関係者は固唾を飲んで、今回の騒動を見守っているはずです」（前出のアナリスト）

　2ちゃんねる界隈では「虚業で儲けている」と叩かれることも多い、ソーシャルゲーム運営会社。このまま掲示板閉鎖の懸念がなくなれば、一連の騒動は「2ちゃんねらー大勝利」で終わるかもしれない。
（伊田裕介）