日本テレビに、またしてもセクハラ騒動が持ち上がった――。
日テレの有料放送事業を一手に扱う部署の管理職で、局内でも「将来を嘱望されていた幹部候補生」(日テレ局員)として注目されてきたA氏が、セクハラで更迭されたという。
「Aさんが所属する部署は、インターネット局やBS、CSに有料コンテンツを卸す業務を担っており、Aさんは管理職として大きな影響力を有していました。以前は制作の現場でプロデューサー、ディレクターとして活躍した後、別の部署でバラエティや多くの人気アニメも担当してきました。将来、日テレの有料事業を担うとみられていた幹部候補の一人でした」(関係筋)
そんなA氏の異動人事が5月に発令され、一部の関係者は驚いているという。
「6月1日付けで別の部署への異動内示が発令されたのです。この部署の管理職はいわゆる“上がりのポスト”。Aさんを知る社員はみな、『何かやらかしたのでは』と勘ぐっているわけです」(日テレ情報番組関係者)
今回のスキャンダルは、なぜ発覚したのか。日テレ社内にはセクハラやパワハラを人事部に直訴できる「日テレ・ホイッスル」という社内通報制度があり、女性はこの制度を利用しセクハラ被害を告発したのだ。
「日テレから発注を受ける会社の社員から、相談メールが寄せられたのです。内容は、Aさんから2人きりでの食事に誘われ、やがて卑猥な言葉を掛けられたり、手を握られそうになったり、キスを迫られたりしたというもの。発注側である日テレ管理職という立場を利用し、高圧的な態度と断りづらい雰囲気で、迫ってきたというのです。それも一度や二度ではありません」(事情通)
その結果、被害女性は「完全に男性不信に陥ってしまい、男性と2人きりになることが苦痛になるというトラウマも抱えた」(日テレ局員)というが、被害女性にはA氏の再三にわたる誘いを断れないある事情があったという。
「仕事をもらう立場の会社は、日テレ局員に言われるがままの状態なのです。機嫌を損ねれば、切られてしまう。被害を受けた女性も最初は相談する人間がおらず、本当に辛かったようです」(別の日テレ局員)
当初、日テレ人事部の取り調べに対しA氏はセクハラの事実を頑なに否定し続けたという。
「某執行役員に可愛がられているという驕りもあったようです。聴取では初めのうちは『彼女のために良かれと思ってやったこと。下心は微塵もない。アドバイスをしただけ』と弁明していた。ところが、携帯電話の履歴やLINEなどの文面を見せつけられると、ようやく観念し、セクハラの事実を認めたそうです」(制作会社プロデューサー)