口利き疑惑の片山さつき大臣、姑息な答弁逃れ…永田町で有名な「さつきのパワハラ」の告発続出か
国会議員秘書歴20年以上の神澤志万です。
いよいよ、10月24日から臨時国会が始まりました。野党は、片山さつき内閣府特命担当大臣の口利き疑惑をはじめ、宮腰光寛沖縄北方担当大臣や渡辺博道復興大臣の献金問題、さらには工藤彰三国土交通大臣政務官の政治資金規正法違反疑惑などを追及するでしょう。
神澤としては、桜田義孝大臣(東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会担当)の失言をひそかに楽しみにしていますが、ちょっとした読み間違いくらいであれば、もはやキャラとして許されてしまいそうです。
いずれにしろ、重箱の隅をつつくような追及ではなく、有意義な議論が委員会や本会議で行われることを期待したいです。
片山大臣が国会前に「文春」を訴えた本当の理由
「週刊文春」(文藝春秋)の「国税口利きで100万円」の記事をめぐって、片山大臣が訴訟を起こしたことが報道されました。「記事はまったくの虚偽」だそうで、発行元である文藝春秋に1100万円の損害賠償を求めています。
「さすが、弁護士のお友達も多い片山大臣。仕事が早いね」と感心しましたが、これは野党からの追及をかわす手段でしょう。いわば説明責任の放棄であり、答弁逃れです。訴訟を起こしてしまえば、すべて「係争中の案件につきお答えできません」で済んでしまいますからね。
秘書たちの間では、「片山大臣、ずるいよね」という意見が大多数です。ただ、「文春」は続報にも自信を見せているので、訴えたところで逃げられないのかもしれません。
しかし、神澤の見立てでは、この口利き疑惑はあくまで“疑惑”であり、確かな証拠はなさそうです。事の経緯をきちんと説明して、国会議員お得意の「秘書が勝手にやったこと」にしてしまえば事態は収束したと思いますが、提訴までして答弁逃れをする姿勢を見ると、かえって「怪しいな」という印象を持ってしまいます。
報道されている元私設秘書のN氏は、過去に国民新党公認で港区議会議員選挙に出馬した経験がありますが、神澤の周囲で知っている人はいませんでした。国民新党の事務局にいた秘書仲間でさえ、「N氏の名前は聞いたことがない」そうです。立候補者が多くて記憶に残らなかったのでしょう。
それにしても、片山大臣は非常に頭も外見もいい(好き嫌いはあっても年齢のわりにおキレイですよね)のに、なぜこうも嫌われているのでしょうか。本当に謎ですよね。
そこで、永田町の住人(議員や秘書、衆参両院の職員、中央省庁の職員など)に聞いたところ、片山大臣は日頃のパワハラぶりがひどいようです。その実態は、神澤が想像していた以上でした。
みな、口をそろえて「片山大臣とは仕事したくない」と言っています。省庁の職員は「上司にしたくない」と言いますし、院の職員は「片山大臣が関係する委員会の仕事はしたくない」、秘書たちは「あの事務所には近寄りたくない」、議員たちも「いちゃもんをつけられるから関係したくない」と言います。
なかには偏見や誤解もあると思いますが、これは片山大臣のコミュニケーション能力に問題があるということではないでしょうか。なぜ安倍晋三首相が入閣させたのか、いまだに首をかしげる人が多いです。
一部では、片山大臣からの度重なる“懇願”に疲れてしまった安倍首相が「とりあえず入閣させちゃえ」と折れて、「『何かの理由で辞任になれば自業自得』と思っている」との説まであります。
『国会女子の忖度日記:議員秘書は、今日もイバラの道をゆく』 あの自民党女性議員の「このハゲーーッ!!」どころじゃない。ブラック企業も驚く労働環境にいる国会議員秘書の叫びを聞いて下さい。議員の傲慢、セクハラ、後援者の仰天陳情、議員のスキャンダル潰し、命懸けの選挙の裏、お局秘書のイジメ……知られざる仕事内容から苦境の数々まで20年以上永田町で働く現役女性政策秘書が書きました。人間関係の厳戒地帯で生き抜いてきた処世術は一般にも使えるはず。全編4コマまんが付き、辛さがよくわかります。