ビジネスジャーナル > 社会ニュース > こんまり「片付け諦めた」話題
NEW

こんまり「片付け諦めた。私の家は散らかっている」こんまりメソッドに疑問の声も

文=Business Journal編集部
【この記事のキーワード】, ,
こんまり「片付け諦めた。私の家は散らかっている」こんまりメソッドに疑問の声もの画像1
図はイメージ画像(「gettyimages」より)

こんまりメソッド」で知られる片付けのカリスマ「こんまり」こと近藤麻理恵さんが「自宅の片づけを諦めた」という報道が相次ぎ、話題を呼んでいる。

 ことの発端は、1月に米紙ワシントンポストが掲載した“Marie Kondo’s life is messier now — and she’s fine with it”という記事だった。記事によれば、近藤さんは3人目の子どもが生まれてから生活が大きく変わり、最近行われたウェビナーなどで「私の家は散らかっているが、私の人生における現在のステージにおいては、私は正しい時間の使い方をしている」と語っているという。また、「多くの人々にとって完璧に片付けることは現実的ではない」「これまで私はプロとして常に自宅のなかをキレイに保ってきたが、今の自分にとって良いかたちで、ある種の“諦め”がついた。今の私にとって大切なのは、子どもたちと楽しい時間を過ごすことだと気が付いた」とも語っているという。

「こんまり」の人気ぶりは今さら説明不要だろう。2010年に出版された著書『人生がときめく片づけの魔法』は海外でも翻訳されシリーズ累計部数は1300万部を突破。Netflixで配信された、近藤さんが一般の人たちの自宅を訪れ片付けの指南をする番組『KonMari ~人生がときめく片づけの魔法~』(19年)は米エミー賞にノミネートされるなど、多くのファンを獲得。現在は夫でプロデューサーの川原卓巳氏がCEOを務めるKonMari Media Incをベースとして「こんまりメソッド」の普及に努めている。

「ときめき」を重視する「こんまりメソッド」

 そんな「こんまり」が片付けを諦めたという話題が注目されているわけだが、整理収納アドバイザーの資格を持ち、日々、一般家庭の片付けのサポートをしている整理収納コンサルタントはいう。

「小さなお子さんが3人もいるご家庭で家のなかが散らかるのは当然で、無理に完璧なキレイさを求める必要はまったくありません。その点は『こんまり』さんに100%賛成です。たとえ片付けプロであっても、家のなかが乱雑になってしまうのは仕方のないことです。その一方、小さなお子さんが2~3人いても家の中が整然と整理されているご家庭があるのも事実で、そういうご家庭には、明確な整理収納のルールを決めている、お子さん自身が自発的に片付けをするよう躾がされている、毎日一定の時間を片付けに割くようルーティン化されている、日常生活のなかで常に片づけられた状態にすることに重きが置かれている、といった共通点があります。

 片付けの方法に正解はなく、『こんまり』さんのやり方を否定する気はまったくありませんが、『こんまりメソッド』はモノに触れた際の『ときめき』を重視するというもので、整理収納アドバイザーの間では『やや曖昧』という評価も聞かれ、疑問を抱く向きがあるのも事実。また、『こんまり』さんが独自に確立したものということもあり、やや独特で、マッチする人としない人の差があるという印象です。

 日本で資格となっている整理収納アドバイザーの世界では、『過去一定期間使用していない服やモノはとりあえず捨てる』『整理収納グッズを買うのは最後』『使用の目的・用途別に保管を分ける』など、片付けの素人の方でも、決まったルール・手順にそって進めれば誰でも自ずと片付くとされる手法があります。もちろん、人それぞれが持つ価値観やライフスタイルによってカスタマイズが生じますが、皆さん日々忙しいなかで片付けばかりに時間と労力を費やしてばかりもいられないので、そういう具体的なルールに従ったほうがラクという発想です。

 また、整理収納では『不要なモノは持たない』が原則とされますが、『こんまり』さんがECサイトを立ち上げて高額なオリジナル商品の日用品を発売した際に一部で物議を醸したこともありました」

高額ECサイト

 近藤さんのECサイトとは19年に開設されたものだが、当時Business Journalでは以下のように報じていた。

<サイトでは「アロマ」「バス用品」「本」「クッキング」「インテリア」「卓上」「整理整頓」の各カテゴリーで商品が掲載されている。調理用品では、デザイナーの大治将典氏が手掛けた真鍮(しんちゅう)製の275ドル(約3万円)の調理道具立てのほか、86ドル(約9000円)のキャンドル、96ドル(約1万円)のおたまなどが並ぶ。一方で、少々異質な商品も目立つ。やる気の出るアロマ「モチベーションミスト」は27ドル(2900円)、バランス感覚を回復する「音叉と透明な水晶」は75ドル(8100円)などだ。

 なかでももっとも異質な雰囲気を醸し出している「音叉」の使い方に関して、ホームページ上では次のように解説されている。

「私が仕事として片付けコンサルタントを始めてすぐ、仕事の厳しさに直面しました。そこで、私は音叉を自分の中心に置く方法として使い始めました。音の振動には微妙な治癒力があり、私自身をリセットするのに役立ちます。

 音叉は伝統的に楽器をチューニングするために使用されます。音叉が奏でる音は純粋です。(中略)音叉は、私のお気に入りのセルフケアツールの1つです。大勢の人と話す前、新しいスペースを訪れるとき、または空気をきれいにする必要があるときはいつも、使っています」>

 今や世界的な著名人となった「こんまり」だけに、その言動が多くの人々の関心を寄せつけるのは自然なことかもしれない。

(文=Business Journal編集部)

BusinessJournal編集部

Business Journal

企業・業界・経済・IT・社会・政治・マネー・ヘルスライフ・キャリア・エンタメなど、さまざまな情報を独自の切り口で発信するニュースサイト

Twitter: @biz_journal

Facebook: @biz.journal.cyzo

Instagram: @businessjournal3

ニュースサイト「Business Journal」

こんまり「片付け諦めた。私の家は散らかっている」こんまりメソッドに疑問の声ものページです。ビジネスジャーナルは、社会、, , の最新ニュースをビジネスパーソン向けにいち早くお届けします。ビジネスの本音に迫るならビジネスジャーナルへ!