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現実味増すカジノ解禁、裾野広い関連産業で高まる期待〜ゲーム機、建設…フジは一大構想も

 カジノ誘致に手を挙げている中では、東京のお台場、千葉の成田と幕張、宮崎のシーガイア、長崎のハウステンボスなどが有力とみられている。それぞれ、地元選出の国会議員を先頭に、誘致合戦に火花を散らすことになる。

●裾野広いカジノ関連産業

 東京五輪に合わせて「カジノ構想がついに実現」との思惑から、東京証券市場ではカジノ関連銘柄が賑わった。急伸したのが、日本金銭機械(東証1部)。貨幣処理・金銭登録機大手で、カジノ向け紙幣鑑別機では米国でトップだ。今期中にも業界初となるテーブルゲーム向け紙幣識別機を投入。ディ―ラーの代わりに紙幣をチェックすることができるようになる。その分ゲームにディーラーが関わる時間が長くなり、カジノの売り上げ増に寄与するという。

 カジノ・ゲーミング業界の最大級の展示会・G2Eが、米国時間の9月24日~26日に米ラスベガスで開催された。日本金銭機械は米子会社を通じて、ソフトハウスのテックファーム(JQ)と共同でNFC(近距離無線通信)チップを用いたモバイル電子マネーシステムを発表。テックファームはおサイフケータイ対応アプリの開発・運用の実績がある。カジノ分野で、こうした技術をどう生かすのかに関心が集まっている。

 米国や豪州のカジノにゲーム機のライセンスを持ち、機器や管理システムを販売しているコナミ(東証1部)も一時値上がりした。カジノ誘致に名乗りを上げた宮崎の大型リゾート施設シーガイアを所有するセガサミーホールディングス(東証1部)も高い。

 一口にカジノといっても、関連する産業の裾野は広い。ルーレットやカードゲーム、スロットマシンなどゲーム・アミューズメント業界にとどまらない。カジノを中心とした総合リゾートの建設には、建設、不動産、ホテルなども関係する。巨額な現金をやりとりするため、セキュリティ(警備保障)業界も出番だ。

 証券市場が有力なカジノ銘柄と見なしているのが、フジテレビを傘下に持つフジ・メディア・ホールディングス(東証1部)。出資・運営する「ダイバーシティ東京」が昨年、東京都から国際観光戦略特区の認定を受けた。この特区でカジノを中心としたホテル、観光施設を運営するというのが、フジの「お台場カジノ構想」だ。

 東京五輪開催決定を受けて、カジノ狂騒曲は一段と熱気を帯びてきた。
(文=編集部)

BusinessJournal編集部

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