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平野雅章「FP相談1600件でわかった全体最適マネー術」

ネット等の保険ランキング、そのまま信用はNG?…がん保障はがん保険以外の選択肢も

文=平野雅章/横浜FP事務所代表、CFP、1級ファイナンシャル・プランニング技能士
ネット等の保険ランキング、そのまま信用はNG?…がん保障はがん保険以外の選択肢もの画像1「Thinkstock」より

 私はファイナンシャルプランナーとして年間約300件の有料相談を依頼されている。もっとも多い相談内容は、住宅の購入と保険の見直しだ。保険の見直しをする人の中には、雑誌の保険特集を持参し「ランキング上位の保険がやはりよいのでしょうか」と尋ねる方もいる。情報サイトに掲載されている保険のランキングをもとに、加入する保険の候補を自分で選んでくる人もいる。私自身も多くの取材を受け、このような保険のランキングにかかわっているのだが、ランキングはどの程度あてにしてよいものだろうか。

保険料は年齢・性別によって異なるという点を考慮する必要がある

 保険商品は年齢・性別によって保険料がかなり異なることは、ほとんどの人が知っていると思うが、さらに知っておきたいのは、ある年齢・性別で他社と比べて保険料が割安な商品があったとしても、他の年齢・性別で保険料が割安とは限らないことである。

 たとえば、A社の収入保障保険(死亡保障の保険の一種)は女性の保険料は割安だが男性の保険料はそうでもない、あるいはB社の自動車保険は40~50代の保険料は割安だが20~30代はそうでもないといったことも多いのだ。

 雑誌やネットの保険ランキングの商品選定に関しては、前提として年齢・性別が設定されることもあるが、前提が設定されない、あるいは選定にかかわるファイナンシャルプランナーや保険代理店の経営者自身が加入する前提というケースが多い印象である。つまり、選定にかかわる人が主に考慮する年齢・性別にバラつきがあるため、出来上がったランキングは大筋の傾向を反映してはいるが、個々の年齢・性別でコストパフォーマンスを考えるとかなり異なる順位になることがあると考えるべきである。

ランキング対象のカテゴリーにあてはまらない保険商品もある

 保険ランキングでは主な商品のカテゴリーが設定される。たとえば、終身保険、医療保険がん保険といった分類である。しかし、こうしたカテゴリーからは外れてしまうが、保障内容の観点から考えて、ランキングで選ばれた保険の代わりに私が勧めている保険もあったりする。

平野雅章/横浜FP事務所代表、CFP、1級ファイナンシャル・プランニング技能士

平野雅章/横浜FP事務所代表、CFP、1級ファイナンシャル・プランニング技能士

お金の不安を相談で解消する相談専門ファイナンシャルプランナーとして、保険・住宅ローン・ライフプランを中心に相談4000件超の実績。家計分析ツール「生活費ポートフォリオ©分析」考案、短大の非常勤講師、執筆など活動は多岐に渡る。全国FP相談協会 代表理事も務める。
横浜FP事務所

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