このため、新築でいい立地の物件は2018年以降、顕著に少なくなった。好立地といえるものは、駅前などで行われる大規模に再開発されるなかにあるマンションばかりが目立つ。18年に購入をオススメできる物件は20件に満たなかった。物件数としては年に500棟も供給されているにもかかわらず、といった具合である。
資産性の高い中古マンションを選ぶ方法
マンション選びは1に立地、2に立地である。だからこそ、立地だけは妥協してはいけない。値下がりしにくく資産になる物件は、必ず立地がいい。それは、都心寄りで駅近ということだと考えてもらっていい。
エリアを絞り込むと、新築を待っていても出てくるとは限らない。そういう場合は、中古で選ぶのが定石になる。中古で選ぶ際は、地縁・勤務地・実家・原風景・好き嫌いなどの個人的な理由と、資産性の両軸の交わったところで考えることになる。
そこで、「住まいサーフィン」の会員の相談に乗ることにした。ただし、会員は15時間程度ある私のレクチャー動画を見てからの相談なので、面談はいきなり本題から入り、話が深くなる。これは、資産性のある中古マンション選びを支援するサービスなので、「プレミア中古」という名前をつけた。
サービスのアウトプットは、立地選定と物件選定を未公開の数字を披露しながら決めることが主となる。数字だけで判断するわけではない。意見を求められているので、コンサルタントとして「◯◯さんは品川はやめておきませんか」などとシャープに切り込むこともあり、そのためか顧客満足度が高かったりする。
物件次第で「自宅で資産形成」も可能に
大事なことなので、要点をもう一度書く。デベロッパーは、市場価格を逸脱して土地を高く買ってしまうときがある。それは、やむを得ずして起こるのだが、そうなると新築の売れ行きが悪くなり、現状はその状態にある。新築の物件の立地が悪くなり、価格に妥当性を失うと、中古から選ぶほうが選択肢は増える。
時流に合わせて中古の選び方をサービスしているが、要は「値下がりしにくい」資産性のある物件を購入することに尽きる。それは、まぎれもなく「自宅での資産形成」につながることを表している。
(文=沖有人/スタイルアクト(株)代表取締役、不動産コンサルタント)
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「住まいサーフィン」
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