「現実逃避」という言葉には、「やらなければいけないことを放置する」「目の前の課題に正面から取り組まない」といったマイナスのイメージがあります。
今日中に片付けなければいけない仕事があるのにダラダラと手を着けずに過ごしてしまうと、何だかいけないことをしている気持ちになりますよね?
でも、「現実逃避」は必ずしも悪いことではない、としているのがエッセイスト、潮凪洋介さんの著書『仕事に殺されない アナザーパラダイスの見つけ方』(フォレスト出版/刊)です。現実逃避は、たしかに「逃避」ではありますが、一度逃避することで元気になってまた取り組めるなら、それは「いい現実逃避」。そう「現実逃避」には「いい現実逃避」と「ダメな現実逃避」があるのです。
■遊ぶなら思いきり遊び倒す
やる気が出なかったり成果が出なかったりすると、目の前の仕事をつい投げ出してしまいたくなるものですが、どうせ投げ出すなら「遊び倒す」のがいい現実逃避です。
逃避したくなる時というのは心が疲れている時。そんな時は中途半端な息抜きではなく思いきり遊びまくることで、心と思考を正常な状態に戻してあげることが必要なのです。
■住む場所を変えるのも「現実逃避」
お金に余裕があるなら、自分が暮らしていて心躍る街や、好みのタイプの家に引っ越してしまうのも、一つの現実逃避の方法です。というのも人のセルフイメージは住んでいる街や住んでいる部屋に影響されます。さびれた街に住めばさびれた気分になりますし、憂うつな雰囲気の部屋に住めば、気分まで憂うつになってしまうでしょう。
それなら、生き生きと活気がある街に住む方が、仕事にも人生にもいいのは間違いありません。都心ではなくても、活力のある街に移り住んで心機一転するのも「いい現実逃避」だといえます。
■自分だけのルールを決める
しかし、そもそも「現実逃避」を必要とするほど自分を追い詰めてしまうのは、根がまじめで頑張り屋だからです。こういう人は放っておくとどこまでも追いこんで仕事をしてしまい、心身を壊してしまいがちです。
だからこそ「こうなったら現実逃避する!」という自分のルールを決めておきましょう。そのルールに該当すれば逃避して、しなければもう少し頑張る、という線引きができていれば、「現実逃避」に罪悪感がなくなるはずで、精神的にも楽になります。
仕事に殺されず、消耗しきらないように生きるために、もしかしたら「現実逃避」は必須なのかもしれません。少なくとも自己嫌悪に陥る必要はまったくなし。堂々と、必要な時に現実逃避できるように、本書『仕事に殺されない アナザーパラダイスの見つけ方』は新しい価値観を提示してくれます。
(新刊JP編集部)
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※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。