ビジネスジャーナル > キャリアニュース > 倒産企業社長が明かす、倒産の原因  > 2ページ目
NEW
新将命「ビジネスの原理原則」

倒産企業社長が明かす「倒産の原因」の共通点…自己中心、他人のせい、苦手なことを避ける

文=新将命/国際ビジネスブレイン代表取締役社長
【この記事のキーワード】, , ,

倒産する社長の共通10項目

 以上の簡単な分析からあえて断言する。企業は従業員からは腐らない。もし腐るとすれば社長から腐る。まさに、「魚は頭から腐る」のである。裏返していえば「魚は頭から光る」とも言える。最近の例でいえば、さしずめ最近の東芝の経営者は腐った頭で、日立製作所のトップは光った頭だといえるだろう。八起会は別に「倒産する社長の共通10項目」を発表している。以下、( )内の一言コメントは筆者の追記である。

(1)自己中心(私利ありて他利なし)
(2)悪いことはすべて他人のせい(他責)
(3)嫌いなこと、苦手なことを避ける(問題回避)
(4)真の勇気がない-――縮小、謝罪、相談(怯懦の心)
(5)頭で分かっていても実行しない(有言不実行)
(6)お人好し――頼まれたらノーとは言えない(悪い意味でのYES MAN)
(7)還元の心なし(ヤラズブッタクリ精神)
(8)反省心の欠如(反省なくして進歩なし)
(9)時間貧乏――働きすぎ、遊びすぎ(タイムマネジメント能力の欠如)
(10)公私混同――金銭感覚の欠如(杜撰経営・ドンブリ勘定)

 2014年に倒産した日本企業の数は9731社で、24年振りに1万社を下回ったという。それでも土曜日、日曜日、祝日を含めて計算すると、1日に26.7社、1時間に1社強があえなく倒産したことになる。倒産という「結果」の前には「原因」がある。倒産の原因は社員でもなく世の中の景気でもなく、企業の頭としての自分自身であるという、倒産社長の遅まきながらの反省を込めた告白から学ぶところ大である。
(文=新将命/国際ビジネスブレイン代表取締役社長)

新将命

新将命

株式会社国際ビジネスブレイン代表取締役社長。シェル石油、日本コカ・コーラ、ジョンソン・エンド・ジョンソン、フィリップスなど、グローバル・エクセレント・カンパニー6 社で社長職を3 社、副社長職を1 社経験。2003 年から2011 年3 月まで住友商事のアドバイザリー・ボード・メンバーを務める。「経営のプロフェッショナル」として50 年以上にわたり、日本、ヨーロッパ、アメリカの企業の第一線に携わり、今もなお、さまざまな会社のアドバイザーや経営者のメンターを務めながら長年の経験と実績をベースに、講演や企業幹部研修、執筆活動を通じて国内外で「リーダー人財育成」の使命に取り組んでいる。

倒産企業社長が明かす「倒産の原因」の共通点…自己中心、他人のせい、苦手なことを避けるのページです。ビジネスジャーナルは、キャリア、, , , の最新ニュースをビジネスパーソン向けにいち早くお届けします。ビジネスの本音に迫るならビジネスジャーナルへ!