(2) 「中小企業経営能力強化資金」を有効活用する
これも(1)と同じく、融資のハードルを下げるためのノウハウである。
日本政策金融公庫が用意している制度のなかに、「中小企業経営能力強化資金」というものがある。これは外部専門家(認定経営革新等支援機関)からのアドバイスを受けて事業計画を作り込み、融資を申し込むというスキームで、融資の審査が多少パスしやすくなるという。
(3)融資金額が減額されたときの対応策
無事、融資を受けられたとしても、融資金額を減額されてしまうケースがある。上野さんによれば、そういった場合に注意すべき点があるという。
たとえば600万円の融資申し込み時の資金使途が、設備資金300万円、運転資金300万円で、決定金額が300万円であった場合、その300万円がどれに対しての融資なのかを確認する必要があるのだ。
そして、その300万円が設備資金なら、減額されたとしても予定していた設備を購入しなければならない。もし減額されたからといって購入をやめれば、「資金使途流用」と見なされ、一括返済を求められるリスクがあるからだ。
ここまで、融資が受けられやすくなる方法を紹介してきたが、本書が主眼を置いているのはあくまで、円滑に創業融資を受けるための「事業計画書の書き方」だ。
上野さんによれば、事業計画書は1枚にまとめたほうが審査に通りやすいとのこと。なぜ1枚にまとめるべきなのか、そして1枚にまとめるにあたり、何を重視すべきなのかを知りたい人は、ぜひ本書を手に取って確認してほしい。
(新刊JP編集部)
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※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。