「言葉は思考の現れ」と言われるように、普段から口にしている言葉は仕事や生き方にも影響を与えるものだろう。
その口ぐせには、「落ちこぼれる人の口ぐせ」と「出世する人の口ぐせ」の2つがあり、それは人生を左右することにもなりうる。
『会社で落ちこぼれる人の口ぐせ 抜群に出世する人の口ぐせ』(吉田典史著、KADOKAWA刊)では、「落ちこぼれるしかない人の口ぐせ」「結局落ちこぼれる管理職の口ぐせ」「すいすいと出世する人の口ぐせ」が紹介されているが、ここでは、落ちこぼれる人がよくやりがちな「沈黙」の口ぐせを取り上げよう。
■落ちこぼれがよくやりがちな3つの「沈黙」
「どうせ、俺は……」「いや、そうではなくて」「時間がない」「忙しい」などが、落ちこぼれる人の口ぐせ。その中でも、「……」といういわば「沈黙の口ぐせ」がある。本書では3種類の沈黙の口ぐせを挙げている。
1つ目は、意に沿わないことがあると恥じらいもなく「……」と、だんまりを決め込み、その後も数時間ふてくされ、感情をむき出しにする沈黙だ。これは、被害者や弱者を装いながら、周囲のやる気やエネルギーを奪う。
2つ目の沈黙は、誠実にひたむきに生きる落ちこぼれの沈黙である。この沈黙は謎に包まれていて、本人はパソコンに向かい、キーボードを盛んに打ち、陶酔しきった表情で、目が据わり始めている。一生懸命やっているけれど、周囲からすれば何をしているのか分からない。仕事の進め方やポイントを理解せず、一人で黙々と作業をしていると、こんなことになってしまう。
3つ目は、謝ることなく、だんまりを決め込む沈黙。仕事のミスを指摘されたとき、それを認めない、謝らないという沈黙だ。まるで他人事のようにすました顔をして黙秘を続ける。それどころか、タイミングを見計らい、相手の揚げ足を取ろうとすることもある。
著者の吉田氏は、「……」は、落ちこぼれが反撃してくるシグナルでもあり、感情的になることなく、無視するのがよいと述べる。
3つの沈黙は特にひどいケースだが、ついつい本書の中の「落ちこぼれる人の口ぐせ」を言っていることはあるかもしれない。もし、そうだとしたら、口にする言葉を意識して「出世する人の口ぐせ」を言うようにしてみてはどうだろう。コミュニケーションや仕事が円滑にまわるようになるはずだ。
(新刊JP編集部)
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※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。