仕事ができる人を見ると、人一倍、集中している。だから仕事を終わらせる時間も早いし、しっかりと結果を残せる。
なぜあの人は集中し続けられるのか?
実際、集中状態を保つのは意外と難しい。しかし、集中できている人は、誰にも邪魔されずに集中して仕事をしている。どんな特徴があるのだろう?
その答えが『入社1年目から差がついていた! 仕事ができる人の「集中」する習慣とコツ』(石井貴士著、すばる舎リンケージ刊)に書いてある。本書は、集中状態に入るための、アイテム・時間帯・場所など、簡単に実践できるコツと毎日の習慣を紹介した一冊だ。
■ 集中できない人にはこんな特徴があった。
(1)集中は1種類だけだと思っている
集中できない人の特徴をいくつか挙げていくと、まず、集中は1種類だけだと思っていることが挙げられる。
集中には、レベルIとレベルIIの2種類が存在する。レベルIの集中は、世間一般でいわれている集中状態で、1つの物事に集中し、ほかのものが見えなくなること。レベルIIの集中は、同時並行で、いろいろなことがこなすことができる状態のこと。このときは、話しかけられても言葉を返すことができる。ようは感覚を多方面に開放している状態のことだ。
著者によれば、男性はレベルIの集中が得意で、女性はレベルIIの集中が得意だといわれているという。男性はプラモデル作りなど、目の前にある1つのことに没頭することが得意だ。一方、女性は電話で相手と話しながら、料理をしながら、テレビを観ながら、子どもの面倒を見ていたりする。
この2種類の集中はどちらが良いという話ではなく、デスクワークや勉強、スポーツやコミュニケーションなど、集中したい対象によって使い分けるのが正しい。
(2)漠然と「今日は集中できたらいいなあ」と思っている
気が散りやすい人は、「今日は集中できたらいいなあ」と偶然に頼っている。逆に集中できる人は、しっかりと「ゾーンタイム」を決めている。
集中は15分ごとの波を繰り返すため、それを意識したスケジュールを組むようにする。例えば、朝9時から11時までがゾーン(集中状態)の時間というように、毎日決まった時間帯を設定する。そうすることで、ゾーン状態に入り込みやすくなる。
(3)雑用を「ただの雑用」だと思っている
人間はいきなり集中できるものではなく、次第に気持ちをあげていったり、何かのきっかけがあってスイッチを切り替えることで、その状態に入ることができる。
だから、仕事で集中したいと思った場合は、雑用仕事を集中するためのウォーミングアップとして捉えてみよう。仕事に優先順位をつけることは大事だが、優先順位と着手する順位は違うわけ。雑用仕事で集中するための助走を行い、大事な仕事に入るわけだ。
例えば、朝一番のメール返信は「助走」になりやすい。そして、雑用をこなしたあとで、大事な仕事を入れておけば、ゾーン状態で最も優先度の高い仕事に入ることができる。
■集中できれば自分の仕事をコントロールできる
集中は、才能ではなく後から身につけられる「スキル」。集中できないと自覚している人は、本書から意図的に集中状態に入るためのスキルを身につけてみてはどうだろう。1日のうち、数時間、集中できる時間を作れれば、仕事もうまくいくはずだ。
(新刊JP編集部)
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※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。